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ソフトバンクの孫社長がワシントンで講演し、買収の意義を強調。米当局は依然慎重姿勢

 

 ソフトバンクの孫正義社長は2014年3月11日、米ワシントンで講演し、米携帯電話会社のTモバイルUSの買収についてその必要性を訴えた。ただ米当局は買収の認可に慎重な姿勢を示しており、状況は依然として不透明だ。

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 同社は2013年7月、216億ドル(約2兆2200億円)を投じて、米国第3位の携帯電話会社スプリントを買収した。続いて同社は米国第4位のTモバイルUSの買収を目指している。

 現在米国の携帯電話市場は大手4社がシェア争いを行っている状況だが、上位2社のシェアが極めて大きい。1位のAT&Aは1億人近くの利用者を抱えており、シェアは約32%、2位のベライゾンもほぼ同規模で30%強のシェアとなっている。一方ソフトバンクが買収したスプリントのシェアは16%程度であり、13%程度のシェアを持つTモバイルUSを買収してはじめて上位2社と互角に戦うことができる。

 すでに買収を完了したスプリントやTモバイルUSの業績は非常に厳しい状況にあるが、スプリントは徐々に業績が回復してきている。またソフトバンク本体は1兆円を超える営業利益を見込んでおり、財務的には当面大きな問題はない。同社にとって最大の障壁は、米当局が慎重なスタンスを崩さず、TモバイルUSの買収が進まないことである。

 孫社長は講演で「業界を再編することが通信環境の向上と価格の下落につながる」と力説した。確かに米国市場では上位2社の影響力が強く、価格は高めに設定されている。孫氏が主張するように、上位3社体制になれば、利用料金の低下が進む可能性がある。
 米連邦通信委員会(FCC)と司法省は寡占化に対する警戒感が強く、慎重な姿勢を崩していない。米当局との交渉は難航するとの見方がもっぱらである。

 ただスプリントの業績が底を打ったことで、ソフトバンクには少し時間的余裕が出てきた。スプリントの経営立て直しを進めながら、時間をかけてTモバイルの買収交渉を進めるという選択肢もある。
 孫社長は昨年、米国に100億円を超えるといわれる豪邸を購入しているほか、ソフトバンクの米国における拠点整備も進めている。今回のTモバイルUSに関する当局の判断に関わらず、今後は米国市場を主戦場とする意向であることは間違いない。

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