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米英でビットコインを通貨として容認する動き。実現すれば両国に多額の資金が転がり込む

 

 ビットコインを通貨として容認する動きが米英で活発になってきた。日本は早々にビットコインは通貨ではなく「モノ」であるする見解を表明しているが、米英は、場合によってはビットコインを通貨として容認し自国経済に活用する方向に進んでいく可能性がある。

bitcoin

 英紙の報道によると、英国歳入庁は2014年3月3日、ビットコインについてモノとして扱わず、付加価値税の対象としない方針を明らかにした。また米ニューヨーク州の金融サービス局は11日、ビットコインを仮想通貨として認め、当局の監督下で運営する公認取引所の開設を検討すると発表した。
 あくまで検討段階なので、実現するのかはまだ不透明だ。だが、もし実現すれば、当局公認の取引所が登場することになり、ビットコインの安全性や透明性が一気に向上することになる。

 米国や英国がビットコインを通貨として容認することを検討している背景には、これを自国経済に取り込んだ方が国益にプラスになるという判断がある。

 日本では国家が発行したものでなければ通貨ではないという意識が強いが、必ずしもそうではない。通貨は多くの人が通貨として認めれば通貨として流通する性質を持っている。日本円が通貨として信用されているのは、日本政府(厳密には日銀)が発行しているからではなく、日本政府を多くの人が信用しているからである。

 香港ドルのように民間銀行が発行する通貨も存在しているし、戦前の日本では、金の代わりに英ポンドを発行準備とするポンド本位制を採用していた時期もあった。当時、日本円が通貨として信用されていたのは、日本政府が発行していたからではなく、国際的に信用度の高い英ポンドとの兌換が確約されていたからである。

 ビットコインは、金本位制の考え方をベースに設計されており、それ自体に通貨価値が生じるための工夫が施されている。すべての取引履歴が通貨本体に残るので、紙の紙幣よりもむしろ安全性が高い。金本位制と同じく、経済規模に合わせて通貨の発行量をコントロールできない点や、ハッキング対策など実務上の課題は残るが、通貨としての基本的な能力は備えている。投機の対象となっている点については、利用する人が増えれば増えるほど、市場のボラティリティは低下していく。

 もしビットコインがこのまま普及することになり、米英が最初にこれを容認するということになると、両国には極めて大きなメリットがあるだろう。ビットコインの取引所は米国と英国に集中することになり、両国はビットコインとして流通する通貨のほとんどを自国内に集めることができる。
 またビットコインは電子的に追跡が可能であり、NSA(米国家安全保障局)のような強力な電子諜報組織を持つ国にとっては、ビットコインの動きに関する情報を自国で独占することができる。

 場合によっては、日本などビットコインを容認しない国の脱税資金がビットコインを経由して米国に集められ、米国経済のために活用されるという事態が生じかねないのだ。というよりも、むしろ米英は世界の闇経済の資金をビットコインを使って自国に集めることを前提に制度の設計に入っている可能性も考えられる。

 - 政治, 経済, IT・科学

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