ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

イエレン議長初のFOMC。結局のところ米国経済は好調。利上げは近い

 

 イエレン氏のFRB(連邦準備制度理事会)議長就任後初めてとなるFOMC(連邦公開市場委員会)が2014年3月19日、開催された。これまでフォワードガイダンスにおける主要な目標値であった失業率を撤廃し、より定性的な目標に変更することを決定した。
 また状況によっては来年にも利上げを行う可能性があることを示唆した。低金利政策の継続を予想していた関係者が多く、一部からは驚きの声も聞かれる。

ieren02

 イエレン議長はまず、FRBの資産購入額を現在の月650億ドルから550億ドルに減額すると述べた。引き続き国債などを購入することに変わりはないが、購入額が減るため、量的緩和策はさらに縮小されることになる。
 また、政策の見通しをハッキリ示すやり方である「フォワードガイダンス」について、これまで主要なターゲットとしてきた失業率を撤廃する。
 米国では失業率が急速に改善してきており、6.5%という目標を達成してしまうのは時間の問題だからである。今後は失業率だけなく、総合的な観点で緩和水準の判断や金利誘導を行うことになる。

 市場が驚いたのは議長の金利に対する発言である。低金利を続ける期間について、状況次第としながらも6カ月程度と時期を明示したからである。市場では半年後に政策金利の変更があると解釈し、金利が急騰した。6カ月という数字は議長の勇み足である可能性が高いが、FOMCメンバーの中で早期利上げを予想する人が増えているのは事実である。
 足元では寒波の影響で景気回復のペースに鈍化も見られるが、基本的には好調な米国経済を反映し、早い段階で利上げに踏み切るとの見方がより強くなっている。

 政策目標から外れた失業率については、職探しを諦めた人がカウントされないなど、統計上の不備が指摘されている。確かに米国経済の状況をすべて反映する指標とはいえない。だが失業率が予想以上に改善してきたという事実は、米国経済の回復が順調であることの有力な証拠である。市場の反応の通り、米国が本格的な金利上場フェーズに入るのはそう遠い先ではなさそうだ。

 - 経済 , ,

  関連記事

kurumakonyu
若者の7割がクルマを買いたくない。価格が上昇してしまった理由は日本経済の低迷

 日本自動車工業界は2016年4月8日、2015年度の乗用車市場動向調査の結果を …

ecb201506
ドイツと米国の金利が急上昇。金利正常化プロセスなのか市場の混乱か?

 このところ各国の金利が急上昇している。4月中旬にはゼロ%まで近づいたドイツの長 …

Kissingershukinpei
習近平主席が米国のキッシンジャー元国務長官らと相次いで会談。進む米中関係の再構築

 中国の習近平国家主席が、米国の政界を引退した親中国派の大物政治家と次々に会談し …

tenanmon
データ改ざんの噂が絶えない中国の貿易統計。実際に数値を検証してみた

 中国の税関当局は5月8日、4月の貿易統計の数値を発表した。それによると、輸出額 …

ginkou
日本ではなぜ借金の個人保証がなくならないのか?

 民法の抜本改正を検討している法制審議会(法務大臣の諮問機関)が、中小企業融資に …

sugaku
OECDの学力調査。ゆとり教育見直しの結果、順位は上昇したが・・・・

  OECD(経済協力開発機構)は12月3日、世界65カ国(地域)を対象とした2 …

globalmoney
政府が資産の海外移転に対する対策を強化。だが本当の解決策は別なところにある

 個人が保有する海外資産の課税について政府が本格的な対策に乗り出している。すでに …

sharp
シャープが鴻海との交渉打ち切り。予想通りで市場関係者に驚きはなし

 経営再建中のシャープが、鴻海(ホンハイ)精密工業との出資交渉を打ち切ることにな …

nihonen
マイナス金利なのに海外投資家が日本国債を積極的に買う理由

 このところ日本国債を積極的に購入する海外投資家が増加している。だが、それは日本 …

Cambodia
最近のアジアへの移住ブーム。以前とはだいぶ様子が違ってきている

 アベノミクスが効果を上げてきていることから、日本の将来を楽観視する声も聞こえ始 …