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STAP細胞疑惑の最終報告。やはり科学的真実は分からずじまい

 

 理化学研究所は2014年4月1日、新しい万能細胞である「STAP細胞」の論文問題について、調査の最終報告書を発表した。論文には2点不正があるとし、1点は改ざんで、もう1点は捏造であると認定した。だが肝心のSTAP細胞が存在しているかの重要な証拠となる部分については、データに改ざんがあったことしか分からず、科学的な真偽は不明なままだ。

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 同研究所の小保方晴子氏らを中心とする研究チームは、これまで多大な労力をかけなければ作成することができなかった万能細胞を、酸に浸すだけで作成する事に成功したとして、英科学誌ネイチャーに論文発表を行っていた。
 ノーベル賞級の画期的な研究であるとして世界中の注目を集めていたが、論文のデータや写真などに関する疑問が指摘されており、理化学研究所が調査を行っていた。

 最終的に問題があると指摘されたのは2点で、1つはSTAP細胞が存在することの重要な証拠となる電気泳動のデータに関するもの。もう1つは、STAP細胞から分化したことを示す写真に関するものである。前者についてはデータの改ざん、後者については捏造があったとした。
 論文そのものの正当性や学者としての手続きなどを重視するのであれば、後者も重大なことかもしれないが、やはり最大の関心事は、前者のSTAP細胞が存在するのかという点である。

 電気泳動の結果については、本来、比較検討の基準となるべき試料の泳動結果(ポジティブ・コントロール)が、条件が異なる電気泳動の写真に貼り替えられている(写真矢印)。小保方氏はデータが見やすくなるように写真を貼り替えたことを認めているが、もっとも重要な部分であるSTAP細胞のものと思われる試料の泳動結果(矢印の右側にある2つの泳動結果)が本物なのかについては分からずじまいである。

 同研究所では今後、STAP細胞そのものについての検証を行うとしているが、少なくとも1年以上の時間がかかるとしている。
 捏造と認定した報告書に対して小保方氏は「驚きと憤りの気持ちでいっぱいです。このままではSTAP細胞の発見自体が捏造であると誤解されかねず到底容認できません」とコメントしている。

 科学的研究成果については、科学的な見地から多くの人が検証して答を出していくことが重要である。論文作成の手続き上の問題やデータ取り扱いの杜撰さを指摘し批判しても何も始まらない。データの取り扱いが杜撰であることが明らかになった研究者は、その世界でそうしたレッテルを貼られるだけの話である。
 今回の研究には税金が投入されていることを考えれば、国民の最大の関心事はやはり科学的真実である。もう一度、STAP細胞(と思われるもの)を作成し、同一条件下で電気泳動のデータを取る以外に最終的な結論を得る方法はないだろう。

 - 社会, IT・科学

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