ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

これが米国の底力。中学生がネットを駆使して4億ドルの政府支出削案を提唱

 

 政府公文書のフォント(書体)を変更すれば、年間4億ドル(約400億円)の経費削減になる。このような提言を行った米国の中学生のレポートが大きな注目を集めている。

fontcostsakugen

 レポートを発表したのは、ペンシルベニア州に住む中学生のスヴィア・マーチャンダニ君(14)。スヴィア君は、フォントの種類によってインクの消費量が大きく異なっていることに注目。政府の公文書を「Times New Roman」から、より線の細い「Garamond」に変えることによって、年間で400億円の支出を削減できると試算した。

 もともとは、スヴィア君が中学校に進学し、配布されるプリント量が増えたことに着目したのがきっかけ。
 スヴィア君は配られたプリントを分析し、特定のフォントの比率が高いことを発見した。そこでスヴィア君は、出現頻度の高い5つの文字を選び出し、フォントの面積を計算することで消費するインク量の違いを数値化した。この結果に、インクのコストを適用させることで、最終的にスヴィア君が通う学区のコスト削減額を割り出したのである。

 このレポートは、ハーバード大学の卒業生によって運営されている「ジャーナル・オブ・エマージング・インベスティゲーター(JEI)」に掲載されることになった。その責任者の一人から、この内容を連邦政府のコスト削減まで拡張することを勧められ、この成果が生まれることになった。

 高い能力を持った少年・少女の話題はよく耳にするが、今回のケースは特に有意義で注目に値する。スヴィア君の成果は、数学や芸術といった単純技能ではなく、総合的なものとなっておりバランスが取れている(教師の指導という面も大きいのだろうが)。インターネットと公開情報を駆使している点も非常に現代的で、実社会での応用性が高い。
 また中学生や高校生を対象とした新しい知性を発掘するインフラが整っており、こうした知的インフラがうまく作用したという点でも興味深い。

 本人が持っている知能に、ITスキル、教育環境、社会環境、政府の情報公開など、複数の要因が重なることでこうした成果は生まれてくる。
 あまり目立たないことだが、こうした地味な要素の積み重ねが、現代米国の競争力の源泉となっている可能性が高い。「底力」からというのはまさにこのようなことを指しているのかもしれない。

 - 社会, IT・科学 , ,

  関連記事

chintaiapart
民法改正で不動産賃貸業は本格的なサービス産業に脱皮できるか?

 法務大臣の諮問機関である法制審議会は2014年8月26日、民法における債権関係 …

korusika
まるでマフィア映画!コルシカ島の首領が相次いで殺害。それでも観光客が訪れる理由

 地中海に浮かぶフランス領の美しい島、コルシカ島で、マフィア映画さながらの連続殺 …

ge
米国の製造業回帰が効果を上げ始めた。だが一方でその波に乗れない人も

 中国から製造拠点を米国に戻す試みが成果を上げ始めている。米ゼネラル・エレクトリ …

sharp
シャープがまさの赤字転落。だがこの事態は昨年からすでに予想されていた

 業績回復のメドが立ったと思われていたシャープに再び暗雲が漂っている。2015年 …

davinchi
米国で手術ロボットの事故が増加。だがロボット導入の動きはもはや止められない?

 米国では外科手術にロボットを使用するケースが急増している。手術に革命を起こすと …

no image
イスラム圏が米国へのサイバーテロ攻撃を実施。銀行システムなどが一部ダウン

 イスラム教を揶揄したされる映画が発端で、西欧社会に対するイスラムの反発が激化し …

rojinkaigo
認知症JR事故、家族には賠償責任はないとの最高裁判決。ようやく当たり前の社会に

 認知症の高齢者が列車にはねられ、鉄道会社に損害を与えた場合における家族の賠償責 …

pakukune02
産経ソウル支局長は起訴の可能性高まる。これはまさに民主主義の問題

 韓国の朴槿恵大統領が元側近の男性と会っていたという記事を書いた産経新聞ソウル支 …

businessphone01
職場で電話を取りたがらない若者急増中。だが世代間ギャップの話にするのは危険

 最近、会社内において電話を取れない(取らない)若手社員が増えているという。デジ …

apple
Appleの最終決算は利益率低下の影響が一旦収束。株主還元への注目がさらに高まる

 米アップルは10月28日、2013年7~9月期決算および2013年9月期の通期 …