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これは事実上の移民政策?オリンピック以後も外国人労働者を継続して受け入れへ

 

 安倍政権が外国人労働者の受け入れ拡大に向けて本格的に動き始めた。安倍首相は2014年4月5日の経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議において、外国人技能実習制度の抜本的な見直しを指示した。

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 従来からの受け入れ枠拡大に加え、在留期間を大幅に延長する。また東京オリンピック以降についても、引き続き外国人労働者を活用することが明記されるなど、内容は本格的なもの。
 政府は「移民政策ではない」としているが、もし実現すれば、日本は実質的に移民政策に舵を切ったと見なされる可能性が高い。検討された内容は6月にまとめるあらたな成長戦略に盛り込まれる予定。

 現在、外国人技能実習制度は製造業を中心に68職種に限定しているが、この範囲を介護など広範囲に拡大する。また受け入れ枠を拡大するとともに、実習期間3年に加えて再入国による2年の実習期間を加えるなど期間を大幅に延長する。

 ここまでは従来からある外国人技能実習制度の拡大だが、会議ではこれに加えてあらたな外国人労働者の確保についても議論が進められている。
  具体的には建設分野における外国人労働者の恒久的な受け入れ拡大である。建設分野における外国労働者の受け入れ拡大策は、すでに東京オリンピック対策として実施が決定されている。会議では、これに加えて、オリンピック終了後についても、引き続き外国人労働者を活用することを前提に、その仕組みについて議論する。また女性活用という観点から、介護や家事労働の分野でも外国人労働者への解放を進めるとしている。

 これらを総合すると、日本は実質的に移民政策に舵を切ることになる。その背景にあるのは、急激な労働力人口の低下である。
 内閣府による長期の労働力人口予測によると、50年後の労働力人口は、出生率が大幅に回復し、北欧並みに女性や高齢者の労働参加が進 んだとしても1170万人減少し、現状維持の場合には2782万人も減るとしている。移民を受け入れないと、現在の経済水準を維持できないという考え方である。

 経済成長は基本的に、労働的要因と資本的要因があり、労働的な要因による影響が大きい。移民を受け入れないと、従来の経済成長を維持できないというのは事実だろう。
 だが、移民政策がうまく機能するためには、ドイツのように高付加価値型産業へのシフトを進め、日本人労働者を生産性の高い業務にシフトさせなければならない。これがうまくいかないと、受け入れを拡大した移民と日本人の間で、低賃金の雇用をめぐって争うことになってしまう。

 日本企業の生産性は他の先進国と比べて低いことが知られている。その理由のひとつが、賃金よりも雇用を最優先してきたという日本特有の労働市場である。
 だが移民というより安価な労働力を受け入れるという場合には、そのやり方は通用しなくなる。移民問題は実は産業構造そのものの問題でもある。実質的な移民政策に舵を切るということになれば、今まで封印されてきた、日本企業の生産性という問題が、本格的に問われることになるだろう。

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