ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

設備投資は足踏み状態。失速とは断言できないものの、パッとしない展開か?

 

 内閣府は2014年4月10日、2月の機械受注統計を発表した。主要指標である 「船舶・電力を除く民需」(季節調整済み)は前月比でマイナス8.8%減の7696億円となった。内閣府では基調判断を「増加傾向にある」から「増加傾向に足踏みが見られる」に変更している。

setsubitousi このところ機械受注統計はブレが大きい状態が続いている。2013年11月は前月比で9.3%増、12月は15.7%減、1月は13.4%増、そして2月が8.8%減となった。激しく上下しているが、変動の中間値を取ると、確かに横ばいか減少に転じているように見える。

 機械受注は民間設備投資の先行指標といわれており、関係者の注目度が高い。
 昨年は大型の公共事業が続いていたこともあり、非製造業の設備投資の伸びが顕著であった。製造業はしばらくマイナスが続いたのち、2013年からはプラスに転じたが、2014年かはら再びマイナス傾向が顕著になっている。今回も製造業のマイナスは11.9%と非製造業の8.4%よりも大きな数字となっている。いずれにせよ、全体の伸びが一服してしまったのは間違いないだろう。

 業種別では、自動車はゆっくりとした拡大傾向が続いているが、ITや精密機械は横ばい、電機はブレが大きいながらもやはり横ばいとなっている。非製造業では運輸・郵便が1.6倍と極めて大きな伸びとなったが、特殊要因の可能性もある。建設、卸・小売、金融などの各業界は軒並みマイナスである。

 今月からは消費税の増税が始まっており、景気減速が懸念されている。政府は公共事業の大幅な前倒し発注を予定しており、思ったほど景気は後退しないとの見方もある。ただ市場のマインドが慎重になっていることを考えると、設備投資が急激に増えるとは考えにくい。当面はパッとしない経済状態が続く可能性が高い。

 - 経済 ,

  関連記事

mof03
特定業種だけを優遇する租税特別措置は、法人税減税の効果を半減させてしまう

 財務省は2014年2月、特定業種の税金を優遇する「租税特別措置」の適用件数が2 …

shukatsu
就活は4年生からと政府が要請。だが建前を並べたところで、現実問題は解決しない

 政府は、大学生の就職活動の解禁時期を現在の3年生の12月から、4年生の4月に変 …

foxconn02
シャープに拒絶された鴻海が日本に開発拠点を設立。シャープ技術者の採用に乗り出す

 経営再建中のシャープに出資を検討したものの、最終的にはこれを断念した台湾の鴻海 …

soudensen
景気は回復しないのに電力など生活必需品は次々値上げ。これではスタグフレーションだ

 アベノミクスによる株高で日本経済は楽観ムードに包まれているが、一方で経済成長な …

gealstomjapan
日本メーカーによるグローバルな「コバンザメ商法」は上手くいくか?

 重電の分野では、巨額のM&Aを軸にグローバルな再編が急ピッチで進んでい …

softbankson02
ソフトバンクの孫社長が後継者を指名。通信事業から再びネット事業に回帰?

 ソフトバンクは2015年5月11日、2015年3月期の決算を発表した。出資する …

tosho03
目立ってきた為替と日経平均の乖離。どちらが実体経済を表している?

 日経平均と為替相場の乖離が大きくなっている。量的緩和策の実施以降、基本的に日経 …

jrhokkaido
火災事故対応から、速度低下と本数減少に踏み切ったJR北海道の決断は妥当か?

 JR北海道は9月4日、11月からのダイヤ改正において、札幌と主要都市間を結ぶ特 …

okane
欧州で権力者の「お金」に関する不正が次々と発覚。欧州は日本と同様、本音と建前の国

 経済危機が続く欧州において、金融取引をめぐる本音と建前の乖離がさらに顕著になっ …

tosho
東証が企業に対して踏み込んだ適時開示をするよう指導中。背後にある問題とは?

 東京証券取引所が、投資家に対する適時開示について、より踏み込んだ内容にするよう …