ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

大手小売の決算見通しから、消費増税の影響を予想すると?

 

 小売各社の来期の決算見通しが出揃ったことで、消費増税の景気への影響が少しずつ見えてきた。小売各社はそれほど大きな影響があるとは考えていないが、高額商品を中心に一部の分野で消費が冷え込む可能性が出てきた。

super01

 日本企業の多くは3月決算となっており、決算内容や来期の業績見通しが本格的に出てくるのは5月以降である。
 だが小売業は2月決算のところが多く、すでに多くの会社が決算と来期の業績見通しを発表している。消費税の影響を考えるにはちょうと良いタイミングというわけである。

 コンビニ・スーパー大手のセブン&アイ・ホールディングスは、今年度の上期決算において約8%の売上げ増、通期でも9%の売上げ増を見込んでおり、消費増税の影響はほとんどないと見ている。これは他のコンビニ各社も同様となっている。単価の安い日用品については、増税の影響はほとんどないと考えてよいだろう。
 一方、百貨店は少し厳しい見方をしている。大丸や松坂屋を展開するJフロントリテイリングは下期については2%増を見込んでいるが、上期は横ばいとした。経常利益については上期は4%の減益を予想している。百貨店はコンビニやスーパーと比較して高額商品が多く、客単価が高い。高額商品については反動による減少が生じる可能性が高いということになる。
 インテリアを中心としたニトリも、上期は増収だが利益は減少すると見込んでいる。ニトリは低価格が売りだが、日用品と比べて絶対値が高いので、やはり増税による影響出てくる可能性が高い。

 2月決算ではないが、ユニクロを展開するファーストリテイリングの国内部門は、2014年8月期の決算において増収、増益を見込んでいる。ブランド力があることから影響はほとんどないと考えているようだ。柳井社長も「消費税の影響はない」と明言している。

 政府は消費税対策として10兆円の公共事業前倒しを予定しており、4~6月期の景気の落ち込みを最小限にしたい意向だ。日用品については、消費税が上がっても購入しないわけにはいかず、購買力があまりない庶民は半ば強制的に買わされてしまう結果になってしまうかもしれない。
 少なくとも、小売各社の見通しを見る限りは、消費増税の影響は限定的なものになりそうだ。

 - 経済 , ,

  関連記事

jutaku02
世帯収入が多いほど無理なくマイホームを購入しているという調査結果をどう見るか

 世帯収入が多いほど、無理のない範囲の金額でマイホームを購入している。そんなアン …

setsubitousi
設備投資は足踏み状態。失速とは断言できないものの、パッとしない展開か?

 内閣府は2014年4月10日、2月の機械受注統計を発表した。主要指標である 「 …

sonycity
REITが次々に増資と物件取得を実施。インフレ期待からまだまだ上昇するのか?

 REIT(不動産投資信託)の増資と物件取得が相次いでいる。国内では最大級のRE …

no image
日産のゴーン会長、フランスではホンネ連発。だがそれは日本人自身が招いたこと

 日産・ルノーのカルロス・ゴーン会長はパリのモーターショーで、欧州では過剰生産能 …

chinajojohaisi
中国で中央政府直系の国有企業初が初の上場廃止

 中国の上海証券取引所に上場していた中国の国有企業「中国長江航運集団南京油運」が …

keitairyoukin
迷走する携帯料金引き下げ問題。日本の劣化を示す象徴的な事例

 携帯料金の見直しに関する議論が激しさを増している。高市早苗総務大臣は、記者団に …

amarikaiken
甘利氏の「予想」通りGDPは上方修正。発言の何が問題なのか?

 内閣府は2015年12月8日、2015年7~9月期のGDP(国内総生産)改定値 …

kousai20130513
日米で金利が急上昇。米国は景気拡大を反映しているが、日本はどう解釈すべきか?

 日米で長期金利が上昇傾向を見せ始めている。米国の金利上昇についは、市場関係者の …

tokyofukei001
日本人はもっとも市場メカニズムを信用していないが、富の再配分にも否定的

 日本人は先進国の中でもっとも市場メカニズムを信頼していないことが、米調査機関に …

kosokudoro02
財政投融資のあり方に関する議論が財務省でスタート。焦点は官製ファンドなど産業投資

 財務省は従来の財政投融資のあり方を検証し、今後の方向性を見極める作業に着手した …