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米インテルの2014年1~3月期決算。オールド優良IT企業としての体質がより鮮明に

 

 半導体世界最大手の米インテルは2014年4月15日、2014年1~3月期の決算を発表した。売上高は前年同期比1.5%増の127億6400万ドル(約1兆3000億円)、純利益は前年同期比4.8%減の増の19億4700万ドル(約1986億円)となった。

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 同社の決算は、オールドIT企業が、PCからスマホへシフトできるのかを見定めるよい指標となっており、多くの関係者が注目している。
 PC向けの売上は前年同期比で1.3%マイナスとなったが、データセンター向けはプラス20%と急増した。一方、モバイル向けは52%マイナスと大きく減少している。
 同社はPCの減少とスマホ向けの減少のダブルパンチとなっており、データセンター向けで稼ぐという構図がより鮮明になっている。

 スマホ向けの半導体は、英国のアームホールディングスを中心とする、いわゆるアーム陣営が圧倒的なシェアとなっている。ただアーム社自体は製造を行っておらず、同陣営に属する各半導体メーカーが、それぞれ製品を出荷している状況だ。
 インテルは完全にスマホ・シフトに出遅れていたが、同社は世界最大の半導体メーカーであり、圧倒的な開発・製造リソースを保有している。このため同社が本気でスマホ向け製品を投入すれば、シェアも大きく変わるのではないかという予想もあった。

 だがスマホ向け半導体の出荷は思ったようには伸びず、インテルはこの分野でまったく足場を築けていない。スマホ向け製品の単価が安く利益を確保しにくいという事情も考えれば、今後の伸びが期待でき、かつ、利益率も高いデータセンター向けに特化した方が得策というのが常識的判断であろう。

 実際、同社はデータセンター向けに特化する方向に舵を切りつつあるようにみえる。実際、同社は次の四半期決算見通しにおいて、利益率の大幅な向上を見込んでいる。この数字はデータセンター向けが大きく伸びることで実現される可能性が高い。
 PCを中心としたビジネス用途、あるいはデータセンターといった大規模処理の分野に特化したオールドIT企業と、スマホを中心にした新興IT企業の違いが、今後はさらに明瞭になってくるかもしれない。

 ちなみに株式市場では、すでにマイクロソフトやインテルは成長株ではなく、保守的な高配当銘柄とみなされている。今回の決算は増収減益とあまり冴えない内容だが、1株利益が予想を上回ったことや、データセンター・シフトで利益率の向上が見込めることを市場はプラスに評価しており、時間外取引では大幅に値を上げた。

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