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沖縄で酔った米兵が中学生を殴る事件が発生。形だけの抗議は、もはや恒例行事

 

 沖縄県読谷村で、酒に酔った米兵が民家に侵入し、中学生の顔を殴り、民家から転落して逮捕される事件が発生した。日本政府は、外務省にルース駐日米大使を呼び、厳重に抗議するとともに、再発防止策を求めた。米側はこれを了承したという。

 被害にあった中学生にとっては誠に気の毒な話ではあるのだが、こういった米兵の犯罪と、日本政府の形式的な抗議、米側の形式的な謝罪というのは、もはや定例の年中行事になった感がある。

 日本人は、米兵による犯罪が発生するたびにそれを批判し、日本政府はそれをうけて嫌々米側に抗議をしているわけだが、そもそも日本人は米国に何を求めているのか、自分自身でも分からなくなっているのではないか?

 まず冷徹な事実として、何万人もの人を一箇所に集めれば、どの国の人間であろうと、一定数、犯罪者が出てくるのは避けられないことである。これは紛れもない事実だ。重要なのは、その事実を理解した上で、日本人は在日米軍に対して何が許せないのか?ということである。

 整理すると究極的には以下の二つしかない。

 ①どんな理由であれ、1名たりとも犯罪者を出すことが許せない
 ②犯罪者の処分について日本側に権限がないことが許せない

 もし①だとするなら、解決策は米軍に出て行ってもらう以外にはない。米兵の犯罪に抗議云々というレベルではなく、日米安保を破棄するかどうかという交渉になる。
 ②を解決しようとすると、日米地位協定の見直しということになる。だがこれは①に近いくらいハードルが高いだろう。だが原理的に不可能なことではない。

 つまり、現状の日米安保体制の下では、米兵の犯罪に抗議をしても何の意味もないのである。再発防止策といったって、そもそも犯罪者に対して犯罪をするな!というのはナンセンス極まりない。逆に本当に米兵の犯罪をなくしたいのであれば、①か②を真剣に検討しなければならない。日本人にその覚悟はあるのだろうか?

 結局のところ、形だけの抗議でお茶を濁すことになる。
 日本が敗戦を受け入れ、日米安保体制が確立してから60年が経過している。もういい加減、このような茶番劇はやめてはどうだろうか?

 - 政治

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