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米国で無人機と旅客機がニアミス。無人機の認可方針にも影響か?

 

 米フロリダ州の空港近くで、旅客機に無人機が異常接近(ニアミス)するという事態が発生した。米国では急速な勢いで無人機が普及しており、こうした事態が発生することは、かなり以前から予想されていた。現在、米国では無人機の商用利用について、段階的に認可を進めているところだが、飛行エリアや飛び方などについて、厳しいルールが課される可能性も指摘されている。

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 ニアミスを起こしたのは、アメリカン航空グループの小型旅客機「ボンバルディアCRJ200」。米メディアの報道によると、2014年3月22日、無人機がフロリダ州タラハシーの空港の北東約8キロ、高度約700メートルの地点で、着陸態勢に入っていたボンバルディア機に異常接近したという。

 無人機の種類や操縦者は不明とのことだが、この事例を公表したFAA(米連邦航空局)幹部によると、戦闘機に似た形をした固定翼の小型機だったという。昔から存在するいわゆるラジコン飛行機のタイプに近いもので、最近流行の回転翼を付けた小型のものではない可能性が高いという。

 離着陸の途中で、航空機が鳥に衝突したり、鳥がエンジンに吸い込まれてエンジンが停止するといったトラブルは時折発生することがある。一般的に旅客機は鳥程度のものと衝突しても、重大な事故にはつながらないようになっている。
 無人機も超小型のものであれば、鳥と同程度の被害で済む可能性もあるが、大型の無人機ということになるとそうはいかなくなる。

 無人機に限らず、空港の近くではあらゆる物体を飛行させることに関して法律で厳しく制限されている。その意味では、今回のケースは無人機特有の問題というわけではないのだが、こうしたケースが発生する背景には、あきらかに無人機の急速な普及がある。

 アマゾンが商品の宅配サービスに無人機を導入する計画を発表して話題となったが、現在、こうした商用サービスの多くはFAAの認可を待っている状態にある(現在、認可を受けているのはほとんどが軍用)。議会では2015年までに民間利用について原則解禁するよう求めており、もし解禁となれば7500機が米国の上空を飛行することになるという。

 無人機と既存の航空機の衝突はもちろんのこと、無人機同士の衝突や、建物との衝突などのトラブルが発生することが予想される。基本的に米国は無人機の活用に前向きであり、この動きが後退することはなさそうだ。だが、今回のようなケースが多発すれば、規制の内容が強化される可能性は出てくるだろう。

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