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3月の経常収支は黒字。赤字拡大ペースの鈍化で為替は凪?

 

 財務省は2014年5月12日、2014年3月の国際収支を発表した。最終的な国の収支を示す経常収支は1164億円の黒字となった。6127億円の黒字だった先月と比較すると黒字幅が縮小した。ただ、季節調整済みの数値では、経常収支は7829億円の赤字となっている。

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 昨年の年末から巨額の経常赤字が続いていたことから、市場では経常収支の赤字転落を材料に為替が混乱するのではないかという警戒感があった。
 元財務官で国際協力銀行総裁の渡辺博史氏は2014年2月、経常収支が連続して赤字になったことに触れ「2月も赤字ということになると、日本の体質が変わったと市場が認定する可能性がある」とし、「3月には市場が混乱するかもしれない」との懸念を表明していた。
 結果的に2月の経常収支は黒字に転換。3月の為替市場は一旦104円まで円安になったものの、その後は円高が進み、現在は102円台に落ち着いている。為替市場のボラティティはかなり低下しており、不気味なほど安定的な状態が続いている。

 もっとも、経常収支の変動は為替市場にとって直接的な要因ではない。長期的に為替は購買力平価との相関性が高く、最終的には物価動向次第ということになる。ただ、経常赤字の定着を材料に一部のヘッジファンドなどが国債や日本円の売りを仕掛けるという懸念は、毎度のことだが、杞憂に終わったようだ。

 このところ経常収支の赤字が続いてきた最大の要因は、円安でエネルギーの輸入金額が増えたことと、企業の海外生産へのシフトが進んだことである。
 だが為替市場は現在、完全に動きのない状態となっており、円安の進展は一服している。また日本企業の体質転換もいつまでも継続するわけではない。さらにいえば、消費増税の影響を見越して、多くの企業で輸入を控える動きが続いている。

 総合的に考えると、今後しばらくは、経常赤字拡大のペースが鈍化する可能性が高い。そうなってくると、為替市場はさらに動きにくい展開となる。

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