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駆け込み需要で絶好調な1~3月期GDP。10%増税と追加緩和への影響は?

 

 内閣府は2014年5月15日、2014年1~3月期の国内総生産(GDP)の速報値を発表した。物価変動の影響を除いた実質GDP成長率は前期比プラス1.5%、年率換算では5.9%と大幅増となった。消費税の駆け込み需要が極めて大きかった。ただし、名目値はプラス1.2%で実質値を下回っている。

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 2013年における四半期ごとのGDP成長率は、1~3月期から順に、1.2%、0.9%、0.3%、0.1%と後半になるにしたがって失速傾向が明確であった。
 これは昨年の景気のほとんどが公共事業に支えられていたからである。公共事業の発注が一段落したので、景気が落ち込んでいったという流れである。

 だがこの四半期の状況は昨年とはかなり異なっている。公共事業などを中心とした官需の伸びはマイナス0.4%となり、逆に民需がプラス2.3%と大きく伸びた。GDPに対する民需の寄与度は1.8%に達しているが、官需はマイナス0.1%である。また外需の寄与度もマイナス0.3%と相変わらずの状態が続いている。

 民需の中でも影響が大きいのは個人消費で2.1%の伸びとなった。消費増税前の駆け込み需要が大きかったことが想像される。また企業の設備投資も4.9%と大きな伸びを示した。もし次の四半期も個人消費と設備投資があまり落ち込まなければ、消費と設備投資を牽引役にした景気の好循環が実現する可能性がある。

 注目されるのは、増税後の反動がどの程度かという点なのだが、この解釈については、日銀の追加緩和や消費税10%増税など政治的な要素も多分に絡む。
 反動による落ち込みが激しいと認識された場合には、追加緩和を求める声が高まってくることになるだろう。また、消費税10%増税の判断材料といわれる7~9月期の数値をめぐって、政治的な駆け引きが活発化する可能性もある。

 与党内の一部からは、政治決断として10%増税を回避するというプランも浮上しているといわれる。集団的自衛権の見直しを最優先したい安倍政権と、これに慎重な姿勢を示す公明党の思惑もこれに加わってくる。今回のGDPが思いのほか良好だったことから、逆に今後の展開が読みにくい状況になってしまったともいえそうだ。

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