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設備投資は製造業主導で大幅な伸び。期末要因なのか設備投資復活なのか?

 

 内閣府は2014年5月19日、3月の機械受注統計を発表した。主要指標である 「船舶・電力を除く民需」(季節調整済み)は前月比で19.1%と大幅な増加となった。これは事前の予想を大きく上回っている。内閣府では先月、基調判断を「増加傾向にある」から「増加傾向に足踏みが見られる」に下方修正していたが、再び「増加傾向にある」と上方修正した。

 kousakukiki このところ機械受注統計はブレが大きい状態が続いていた。2013年11月は前月比で6.5%増、12月は12.1%減、1月は8.1%増、2月は4.6%減、そして3月は19.1%の大幅増であった。変動の中間値を取ると、横ばいか減少に転じたように見えていたが、今月はそのトレンドを大きく突き抜けた格好となった。

 来月は反動減も予想されるが、その落ち込みが一定範囲に収まれば、設備投資が上向きトレンドに変化した可能性が高まってくる。

 機械受注は民間設備投資の先行指標といわれており、関係者の注目度が高い。昨年から今年の初めにかけては大型の公共事業が続いていたこともあり、非製造業の設備投資が顕著であった。
 一方、製造業の設備投資は工場の国外移転もあり冴えない状況が続いていたが、今月の数字は製造業が大きく貢献する形になった。製造業の伸びは23.7%、これに対して非製造業は8.5%である。

 電機や自動車など主要産業での設備投資が活発になったほか、期末ということもあり、その他の分野でも顕著な伸びが見られた。非製造業では通信業が20%台の伸びを示している。

 3月は消費税の駆け込み需要があり、個人消費は活発だった。だが企業の設備投資については、消費増税によってそのタイミングが変わるとは考えにくく、大幅な伸びは消費増税の影響ではない。今後、注目されるのは、今回の伸びが期末要因なのか、それとも今後、継続的に製造業の設備投資が増加する兆候なのかという点である。

 来月以降、反動による減少が一定範囲にとどまることになれば、継続的な設備投資拡大への期待が高まってくる。一方、落ち込みが激しいようだと、従来の傾向が継続することになってしまう。明確な方向性を知るには、来月の統計結果を待つ必要がありそうだ。

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