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ホンダがジェット機の量産を開始。あえて選択したイノベーション路線は吉と出るか?

 

 ホンダの航空機事業子会社であるホンダエアクラフトカンパニーは2014年5月20日、小型ジェット機「HondaJet」の量産1号機を公開した。夏には初飛行を行う予定となっている。

hondajet

 ホンダの航空事業参入は、創業者である本田宗一郎氏の悲願であった。構想から半世紀を経て、とうとうその事業が実現する。
 同社が参入したのは、ビジネスジェットの中でも小型機の分野。販売する主な顧客は一般的な航空会社ではなく、企業やレンタル会社、あるいは富裕層の個人といったところになる。

 小型ビジネスジェットの分野では、米セスナ社とブラジルのエンブラエル社が大きなシェアを持っているが、実績がモノをいうこの業界では、新規参入はかなり難しいといわれている。ホンダは、こうした分野に対してイノベーションで対抗しようとしているが、そのひとつが、エンジンの主翼上面配置である。

 一般的なビジネスジェットは、胴体の後部にエンジンを配置している。大型旅客機は主翼にエンジンを装着するものが多いが、エンジンの場所は主翼の下部となっている。主翼上面にエンジンを配置したものは、最近の航空機ではほとんどない。

 ホンダでは、胴体後部の支持構造が不要となり、内部スペースを最大化できるとしている。また、高速飛行時の衝撃波も最小限に抑えることができるとしており、燃費効率が高いという。エンジン本体は、ジェットエンジンでは実績のある米GEとの合弁会社であるGEホンダエアロエンジンズ社から供給を受ける。

 航空業界は安全第一ということもあり、見た目の派手さとは裏腹に非常に保守的な業界体質となっている。当初、ホンダがこのデザインを発表した時には、各社の反応は「なぜわざわざ新しいデザインを採用するのか?」というものだった。今のデザインでとりあえずうまくいっているのだから、あえて変更する必要はないというわけである。

 新しいエンジンは配置は、独自技術を重視するホンダらしい取り組みともいえるし、少々リスキーな試みともいえる。ただ、既存メーカーががっちりとした販売体制を築いていることを考えると、新規参入であるホンダには、このくらいのインパクトが必要なのかもしれない。

 参考価格は450万ドル(約4億5700万円)。同社では年間100機程度の生産を見込んでいる。

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