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CDはボロボロ、ダウンロード販売も激減。音楽業界はもはやシニア向けビジネス?

 

 CDの販売不振で苦しめられてきた音楽業界がさらに苦境に立たされている。頼みの綱であった音楽のダウンロード配信がさっぱりなのだ。

 一般社団法人日本レコード協会の調べでは、有償音楽配信市場はここ1年で2割も減少しているという。実際、最大手の1社であるエイベックスグループの2012年3月期決算でも、ダウンロード販売の実績は前年を大幅に下回った。
 一方、今や「高額商品」となったパッケージCDは、よほど知名度が高いアーティストでなければなかなか売りさばくことができない。ExileやSKE48などの売れっ子を抱えるエイベックスは意外にもCD販売が堅調で業績を維持しているものの、マイナーなアーティストを抱えるレーベルは深刻な状況にある。

 CDもダメ、ダウンロードもダメの音楽業界がここ1年力を入れてきたのがライブ活動。だが夏フェスに代表されるような巨大ライブイベントを皆がこぞって実施したことで市場は飽和、チケットを売り切れないイベントも出てきた。

 あの手この手で知恵を絞り、最近ブームになっているのが、いわゆる「企画モノ」のパッケージ。ふだんは個別に活動するアーティストを集めて、CDやライブを行うというものだ。

 L’Arc-en-Ciel のボーカルHYDEはスペシャルバンド「HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA」を結成し、CDとDVDを発売した。Tommy february6など10組以上のアーティストが参加し、ハロウインの仮装で演奏するという企画だ。
 ラップミュージシャンのKREVAは自らが主催するイベント「908 FESTIVAL」を開催。自身を中心に多くのアーティストが参加し、同時に記念アルバムも発売した。
 もっともこういった企画モノを実施できるアーティストも限られており、業界全体としての決め手にはなりにくいというのが現実だ。

 日本では若年層世代に社会負担がすべてしわ寄せされており、彼らの購買力は著しく低下している。CDの主要購買層は10代から20代であることを考えると、音楽業界の不振はもはや構造的な問題といってよい。

 若年層対象のアーティストが苦しむ中、シニア層がこぞって購入する山下達郎のベストアルバムはかなりの売上げが期待されている。
 音楽業界はかつては若者の象徴だったが、今の日本ではもはや加齢臭漂う「シニアビジネス」なのだ。

 - 社会, 経済

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