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消費税の影響は今のところ限定的だが、やはり公共事業頼み?

 

 消費増税後の景気を、活発な公共事業が支える構図が明確になっている。内閣府が発表した4月の機械受注統計では、官公庁からの受注が前月比で40%と過去最高の伸び率を記録した。また建設会社の請負金額も新年度に入り増加傾向にある。

 kosokudoro02 内閣府は2014年6月12日、4月の機械受注統計を発表した。主要指標である 「船舶・電力を除く民需」(季節調整済み)は前月比でマイナス9.1%となった。先月は期末ということもあり19%という大きな伸びを示していたことから、今月の数字が反動で減少することはあらかじめ予想されていた。

 過去数ヶ月を平均すると横ばいとなるため、設備投資の分野については、増税の影響は今のところ限定的といえる。ただ、詳細を見ると公共事業への依存度が高いことが分かる。
 主要指標には含まれない官公庁からの受注は40%増、海外からの受注は70%増と非常に活発だ。受注総額も過去最高になっている。国内の設備投資不足を、海外からの受注や公共事業が補う構図が鮮明になっている。

 安倍政権では消費税対策として、今年度の公共事業を前倒し発注することを決定している。建設会社の請負金額は、新年度に入って前年同月比で10%増となっており、前倒しの効果が出始めている。少なくとも年度の前半は活発な公共工事によって景気の冷え込みは回避できるかもしれない。

 ただ最終的な景気の原動力となる個人消費は予断を許さない状況となっている。4月の実質賃金は消費増税によって前年同月比3.1%減と、2009年以来の大幅なマイナスを記録した。5月以降には、賃上げの効果が出てくる可能性もあるが、やはり実質賃金の3%減少は家計にとって大きい。公共事業の効果が切れる年度後半に、十分な水準まで消費が伸びているのかは不透明だ。

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