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日本の富裕層は124万世帯。格差拡大はこれからが本番?

 

 コンサルティング会社であるボストン・コンサルティング・グループは2014年6月15日、世界の個人金融資産に関する報告書を公表した。100万ドル(約1億円)以上を保有する日本の富裕世帯数は124万世帯となり、米国、中国に次いで世界3位となった。

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 トップの米国は714万世帯、2位の中国は238万世帯の富裕層がいる。米国のGDPは約1700兆円、中国のGDPは920兆円、日本のGDPは約500兆円なので、GDPで比較すると、中国と日本は同程度で、米国における富裕層の数は突出して多いことが分かる。

 一方、1億ドル(約100億円)以上の資産を持つ超富裕層の世帯数ランキングでは、日本はランク外となる。米国は475万世帯でやはりトップ、2位が英国で104万世帯、3位は中国で98万世帯となっている。日本には1億円の富裕層はかなりたくさんいるが、100億円の超富裕層はほとんどいないということになる。

 ここ10年の間、日本を除く世界各国はめざましい経済成長を実現してきた。その結果、米国、欧州、アジアの各国では個人金融資産が大幅に増加したが、一方で経済的な不平等も同時に拡大する結果となった。この間、日本の個人金融資産は微増という状況になっている。日本に超富裕層が少ないのも、こうした経済環境と関係している可能性がある。

 日本でも諸外国と同様、格差問題が議論されているが、社会保障による所得再分配後のジニ係数はむしろ減少している(格差が縮小している)。所得再分配機能は景気が悪い時ほど有効に作用する。つまり、日本が10年間、経済的に低迷を続けていたことによって、むしろ格差の拡大が抑制されていたと解釈することもできるのだ。

 アベノミクスが成功したのかはまだ確定できる段階ではないが、もし今後も継続的な景気の拡大が実現するのだとすると、所得の格差が一気に拡大していくことになるのかもしれない。

 - 社会, 経済 ,

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