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ルノーが往年の名車の復刻版を投入。これは自動車コモディティ化の予兆か?

 

 仏自動車大手のルノーが、往年の名車と呼ばれた「アルピーヌ」の復刻モデルを発売する。すでに同社はコンセプトカー(商品化が決まる前に、コンセプトを市場に伝えるために試作する車)である「ルノーアルピーヌA110-50」を発表しており、今後4年以内に量産モデルを開発する意向だ。

 量産にあたっては、英国のスポーツカーメーカーであるケータハム社と合弁会社を設立しフランス国内で製造する。
 アルピーヌはルノーをベースに作られたレーシングカーで、ラリーなどで優勝を重ねた名車。自動車ファンにはたまらないブランドであり、量産モデルも堅調な売れ行きが期待されている。

 だが、華やかな話題とは裏腹に、ルノーがこのような復刻ブランドを立ち上げる背景には、自動車業界が抱える深刻な問題が横たわっている。
 自動車業界は常に新しいコンセプトを提供し続けることで、高い付加価値を維持してきた。だが先進国を中心に自動車に対する需要が飽和しつつあり、新たな魅力を生み出しにくい状況となっているのだ。一方、新興国は基本的にコスト・パフォーマンスが重視されるため、高付加価値戦略は望めない。この状態が長く続くと、自動車業界はこれまでのよう高い利益率を維持することができなくなる。

 そこで手っ取り早く、潜在需要層を掘り起こす手段が、かつての名ブランドの復活というわけである。他の自動車メーカーでも復刻ブランド戦略は効果を上げている。独フォルクスワーゲンのビートル、独BMVのミニ、伊フィアットの500などは、いずれも大成功を収めている。

 自動車業界は、コモディティ化が進まない唯一の業界といわれてきたが、相次ぐ復刻版の投入は、とうとう自動車にもコモディティ化と水平分業の時代が到来する前触れなのかもしれない。

 

 - 経済

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