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5月の物価上昇は増税の影響を除くと鈍化。家計支出も大幅な落ち込み

 

 総務省は2014年6月27日、5月の消費者物価指数を発表した。代表的な指数である「生鮮食料品を除く総合(コア指数)」は前年同月比3.4%の上昇となった。消費税の影響を除くと1.4%となり、4月よりも上昇幅が下落した。駆け込み需要の反動の影響が出ている可能性がある。

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 日銀では4月における消費増税による物価上昇を1.7%程度、5月における物価上昇を2%程度とみている。4月の上昇率は3.2%だったので、ここから1.7ポイントを引くと1.5%となる。
 結局のところ、消費税の影響を差し引きくと、3月は1.6%、4月は1.5%、5月は1.4%ということになり、物価上昇率は鈍化していることになる。

 この動きはある程度予想されていたものである。これまでの物価上昇の大部分は、円安による輸入物価の上昇に伴うものであり、円安の動きが一服した現在、物価上昇も鈍化してくることになる。

 もっとも家計にとっては、消費税の影響を考慮した数字はほとんど関係がない。税込価格が上昇することは、短期的には消費にとってマイナスとなる。

 同じく総務省が発表した5月の家計調査では、二人以上の世帯における実質的な消費支出はマイナス8.0%と大幅な落ち込みになった。4月は4.6%のマイナスだったので、5月に入って消費がさらに冷え込んでいる。3月は駆け込み需要によってプラス7.2%だったので、今のところは駆け込み需要とその反動のブレと解釈できるが、ここからあまり数字が上昇しないようだと、ジワジワとその影響が及んでくる可能性が高い。

 それにしても、今回の消費増税による駆け込み需要とその反動の大きさは少々驚きである。一部の高額商品を除くと、駆け込みでの購入は家計に大きなメリットをもたらすわけではない。生活必需品は今後も生涯にわたって購入し続けるので、駆け込みで安く買いためた分の効果は、時間が経過するほどゼロに収束してくるからだ。

 実際、過去の日本や諸外国では増税時におけるこうした過剰な駆け込み需要とその反動はあまり見られていない。もし日本の家計が弱体化して余裕がなくなり、こうした行動につながっているのだとすると、少々気になるところである。

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