ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

FRBがとうとう量的緩和を終了。米国経済は完全復活し、今後の焦点は金利へ

 

 FRB(連邦準備制度理事会)は2014年7月9日、6月のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録を公開した。国債などを買って市場に資金を供給する量的緩和策を10月で終了することで一致していたことが明らかになった。リーマンショックに伴う非常措置として2008年に始まった量的緩和策がとうとう終了する。米国経済はこれで名実ともに完全に復活したことになる。

frbieren201407

 FRBは今年1月から量的緩和策の縮小を開始している。当初、FRBは月あたり850億ドルの資産を購入していたが、これを100億ドルずつ段階的に縮小してきた。10月には150億ドルになる計算だが、この段階で150億ドルの減額を行って量的緩和を終了させる。

 背景にあるのは米国経済の順調な回復。米国は冬の大寒波や、春以降続く洪水などの影響で景気の失速が懸念されていた。しかし、米労働省が発表した6月の雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比28万8000人増と大幅な増加となった。失業率も一気に0.2ポイント低下し、5%台が目前となっている。
 これまでは、職探しを諦めた人が労働市場に出てこないことが失業率を下げているだけという見方もあったが、就業者数の大幅な伸びがこの懸念を打ち消した。

 こうした状況を受けて、ダウ平均株価は2014年7月3日、とうとう1万7000ドルの大台を突破した。目先達成感が出やすいことから、相場の行方には慎重な見方が多いが、少なくとも、米国経済が完全に復活したことは、多くの市場参加者の共通認識となった。

 量的緩和策が終了することで、市場の注目はいよいよ金利と出口戦略に向かうことになる。米国は景気が拡大しているにもかかわらず、金利が思いのほか上昇していなかった。FRBの緩和的な姿勢による影響が大きいが、長期的な米国の潜在成長率の低下を指摘する声もある。

 順当に進めば、今後金利は上昇を開始し、どこかのタイミングでFRBは利上げに踏み切ることになる。だが、金利の低下が長期的な成長率の伸び悩みを示唆しているのだとすると、FRBの利上げが、逆に株式市場に対して下落の引き金となってしまう可能性がある。

 リーマンショックという非常事態への対策が終了した今、持続的・長期的な成長に向けてのあらたな舵取りが始まることになる。

 - 経済 ,

  関連記事

dentsu
電通の広告不正問題。AI社会になれば解決するが、その時に代理店は必要ない?

 広告代理店最大手の電通は2016年9月23日、インターネット上の広告に関して不 …

twitter
ツイッターがとうとう折り返し地点?利用者数の伸びが鈍化し株価は大幅下落

 短文投稿サイトの米ツイッターは2015年7月28日、2015年4~6月期決算を …

maxcrunch
外国製の安価な菓子類が徐々に日本市場に進出。これは成熟国家日本の宿命である

 長らくガラパゴス状態が続いてきた日本の菓子市場に風穴が開きつつある。100円均 …

bouekitoukei 201409
貿易赤字は一定水準でほぼ安定。やはり円安は輸出増加に寄与せず

 財務省は2014年10月22日、9月の貿易統計を発表した。輸出額から輸入額を差 …

kuruguman02
クルーグマン教授が安倍首相との会談内容を暴露。日本はオフレコの概念もガラパゴス

 政府側が非公開を前提にしていた国際金融経済分析会合でのやり取りを、ポール・クル …

apple02
アップルの四半期決算。原価率の上昇が続き減益だが、下げ止まり感も

 米アップルは7月23日、2013年4~6月期決算を発表した。売上高は前年同期比 …

winefund
国内唯一のワインファンド会社が破産。投資家には虚偽報告の可能性

 ワイン投資ファンドを運営する株式会社ヴァンネットが東京地裁に自己破産を申請した …

portgal
プライドが許さない?旧植民地からの逆投資に反発するポルトガルは愚の骨頂?

 経済金融危機に陥っているスペインとポルトガルが、旧植民地との新しい経済関係の構 …

bouekitoukei201303
円安の効果も半減?日本の輸出数量減少に歯止めがかからない!

 財務省は4月18日、3月の貿易統計を発表した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易 …

setsubitousi
8月の機械受注が大幅減。7~9月期GDPはマイナス成長の公算が高まる

 7~9月期のGDP(国内総生産)が4~6月期に続いてマイナスとなる公算が高まっ …