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ソニーがiTunesに楽曲を提供開始。とうとうAppleの軍門に下る。

 

 ソニーは7日、米Apple社が運営するiTunesストアにおいて子会社のソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が持つ日本人歌手の楽曲提供を開始した。
 配信するのは尾崎豊、西野カナなど同社が音源を保有する1250組のアーティスト。中心価格帯は1曲250円、アルバムは2000円を設定している。

 ソニーはこれまで、iTunesへの楽曲提供を頑なに拒否してきた。ウォークマンなどの同社製品が「iPod」と競合するというのがその理由である。だが、Appleの爆発的な成功を前に、同社も全面的にAppleの軍門に下ることとなった。Appleへの楽曲提供は、ソニーが描いていたビジネスモデルが名実共に実現不可能になったという意味で象徴的な出来事といえる。

 当初はソニーもAppleと同様、コンテンツ配信とハードウェアの販売を融合したビジネスモデルを描いていた。しかもソニーは、コンテンツを保有する唯一のメーカーであったことから、Appleよりもその実現性が高いとすら言われていた。

 だが同社の傲慢さが完全に仇となってそのビジネスモデルは完全に崩壊した。
 家電をネットワーク化するための規格策定では閉鎖的な独自技術にこだわり、同社主導で普及させるチャンスを失った。また音楽配信では違法コピーを過剰に警戒し、ユーザーの利便性を犠牲にする規格をゴリ押したことで、普及が遅れてしまった。
 さらに全社的な商品開発力が低下したことで、iPodのようなヒット商品を生み出せず、結果としてすべてをAppleに奪われることになってしまったのだ。
 現在では、会社全体が経営危機に陥っており、もはやApple追撃どことではなくなってしまっている。

 本来であれば、Appleの成功はソニーが実現しているはずであった。技術やブランドを過信し、いいリソースを持ちながらビジネスとしての構築に失敗した同社のケースは、日本経済全体の縮図であるともいえる。失ったものはあまりにも大きい。

 - 経済, IT・科学

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