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日本の英語力は世界22番目でラテン諸国と同レベル。モノ作り大国ゲルマンとの差が際立つ

 

 教育大手EF Education First社が発表している2012年の世界英語力ランキングによると、日本の英語力は世界で22番目。ヨーロッパで最下位のフランスとイタリアに並んでいる。

 同社のランキングは、無料テストを受験した世界54カ国200万人のテスト結果から分析したもの。ランキングのトップ5には、スウェーデン、デンマーク、オランダ、フィンランド、ノルウェーと北欧を中心にしたゲルマン系諸国が並ぶ。さらに6位以下でもオーストリア、ドイツが続いており、ゲルマン圏の英語力の高さが際立っている。

 欧州ではフランス(23位)、イタリア(24位)と南欧ラテン諸国の順位が著しく低い。日本と韓国は21位、22位となっており、ちょうとフランス、イタリアと同レベル。
 フランスでは日本と同様、英語力の低さが社会的課題とされており、数々の対策が実施されている。だが、ここも日本と同様、まったく効果を上げていない。

 欧州の中で、製造業を中心とした輸出主導型経済モデルを採用しているのは、北欧やドイツなどのゲルマン諸国であり、それを反映して英語力も高い。これに対して南欧ラテン諸国は内需型の経済モデルとなっており、あまり外国語を必要としない。英語力ランキングもこれに合わせた結果となっている。
 同社の分析によると公務員(ほとんど外国語を必要としない)の数と英語力には反比例の関係があるという。フランスは欧州大国の中では突出して公務員の数が多く、テスト結果もこれを反映しているという。

 内需が乏しく、輸出主導型経済にほとんどすべてを依存しているにも関わらず、日本や韓国の英語レベルが低いのは、確かに問題なのかもしれない。
 だが韓国と異なり、日本は製造業の国際的地位を急速に失ってきている。国内の英語熱の高まりとは正反対に、多くの日本人にとって、日本社会はさらに英語を必要としなくなっている可能性が高い。

 日本は、ゲルマン諸国のように自由に英語を扱い世界で勝負するわけでもなく、英語が話せなくても文化的魅力で世界から人やモノを吸い寄せるラテン諸国でもない。

 今後も輸出で儲けようと思ったら、作れば売れた今までとは異なり、競争力の弱い製品を必死に売り込まなければならない。そのためには卓越した英語力が必要となる。一方内需型の国家にしていくためには、官僚主導のユーモアのないムラ社会的風土を変革するという、大変な決断と労力が必要となる。いずれにせよイバラの道だ。

 日本は今後、必死に英語を勉強して海外にモノを売り続けるのか、豊かな文化を背景とした成熟型内需国家を目指すのか、それとも、そのどちらも諦め、貧困を黙って受け入れるのか、そろそろ本気で決断しなければならない。

 - 社会, 経済

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