ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

4~6月期のGDPは大幅マイナスの見込み。秋以降、政局流動化の可能性も

 

 来週に発表される4~6月期の実質GDP(国内総生産)成長率は、大幅なマイナスになることがほぼ確実な情勢となっている。秋以降は内閣改造や消費税10%増税の決断、場合によっては解散総選挙の可能性もあり、GDPの数字は政局流動化のきっかけになるかもしれない。

 abejosei 2014年1~3月期の実質GDPはプラス1.6%(年率換算6.7%)と極めて大きな数字だった。言うまでもなく、この数字は消費税増税の駆け込み需要によるものである。したがって4~6月期の数字が落ち込むことは、以前から予想されており、場合によってはマイナス成長になることは織り込み済みとなっている。

 ただエコノミストが予想している4~6月期の数字は想像以上に悪く、マイナス6%程度から、場合によってはマイナス9%程度になる可能性が出てきている。

 すでにこうした兆候は各種の統計から明らかであった。総務省が発表した6月の家計調査では、家計の消費支出は3カ月連続で減少している。4月にマイナス4.6%と大幅な落ち込みを記録し、駆け込み需要の反動が顕在化した。その後、消費は持ち直すと思われていたが回復せず、5月に至ってはマイナス8.0%と4月を上回ってしまった。

 消費の低迷に加えて輸出が不振であることから、鉱工業生産指数もマイナスとなっている。季節調整済みの指数は4月に前月比でマイナス2.8%となり、5月には下げ止まったかに見えたが、6月に入ってマイナス3.3%とさらに落ち込んだ。これは東日本大震災以来の水準である。

 日本はこれまで消費税の開始時と5%への増税時と2回の消費増税を経験している。このときには、今回のような駆け込み需要と大幅な反動は見られなかった。8%への増税でこれだけマクロ経済が乱高下するというのは、日本経済の基礎体力がなくなっていることを伺わせる。

 7~9月期は、今回の反動で数字は持ち直すと考えられる。4~6月期との比較という意味では、大幅なプラス成長を演出することは可能であり、そのような流れで消費増税を決断する可能性はあるだろう。
 だが反動によるプラスは、所詮、反動によるプラスであり、通年で見れば景気拡大に黄色信号が灯っていることに変わりはない。安倍政権がこの事態を深刻に受け止めるのであれば、10%への増税先送りという政治決断が下される可能性もある。

 日本列島はこの先、お盆休みに突入してしまうので、具体的な動きが出てくるのは、8月の後半からだろう。

 - 政治, 経済 , ,

  関連記事

contena
経常収支が2ヶ月連続の赤字。とうとう日本が経常赤字国へ転落するサインか?

 財務省は2月8日、2012年の国際収支を発表した。それによると、経常収支は4兆 …

mosado
イスラエルの諜報機関モサドが「ネット」で人材募集。スパイ組織が公募に踏み切る事情

 かつては世界最強ともいわれたイスラエルの諜報機関「モサド」がスパイの募集を開始 …

namapo
生活保護が4月から減額の可能性。だが実態はただのスタンドプレーで根本解決にはならず

 生活保護の給付が来年4月から減額される可能性が高まってきた。田村憲久厚生労働相 …

seiyujo
経済産業省が石油業界に合理化を要望。「上からの改革」はうまくいくのか?

 経済産業省は石油元売り各社に設備の統合を促す方針を固めた。日経新聞の報道による …

hongkongcash
香港で現金輸送車から2億円バラマキ。輸送を請け負っていたのは、著名な民間軍事会社

 クリスマスイブの24日、香港の繁華街で現金輸送車から大量の現金が落下し、通行人 …

puticshukinpei201405
中国がロシアから天然ガスを高価格で大量購入。ウクライナ問題でロシアが優位に?

 ロシアと中国が、天然ガス供給に関する大型の長期契約を締結した。ロシアはEUに代 …

abeamari02
TPPはオバマ大統領来日が妥結タイミング?決裂の場合、その先の対策が必要

 シンガポールで開催されたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の閣僚会合が物別 …

tosho05
中国ショックによる世界同時株安。日本は特に悪い条件が揃っている

 中国の景気減速懸念から、先週の株式市場は大荒れとなった。市場では下落は一時的と …

abeyosaninkai201402
首相が公的年金の運用を多様化する方針を表明。具体的な投資対象は未確定

 安倍首相は2014年2月24日の衆院予算委員会で、公的年金の運用方針を見直す考 …

iijima
飯島参与の訪朝を受け入れた北朝鮮の窮状。朝鮮総連ビル落札問題も影響か?

 北朝鮮は5月18日から20日までの3日間で計6発の短距離ミサイルを発射した。い …