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4~6月期GDPは予想通り年率マイナス6.8%と大幅減少。焦点は今後の動向へ

 

 内閣府は2014年8月13日、2014年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値を発表した。物価変動の影響を除いた実質で前期比マイナス1.7%(年率換算でマイナス6.8%)となり、予想通りの大幅な落ち込みとなった。駆け込み需要の反動が主な要因だが、市場では今後の動向に焦点が集まっている。

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 2014年1~3月期の実質GDPはプラス1.5%と良好な数字だった。言うまでもなく、この数字は消費税増税の駆け込み需要によるものである。したがって4~6月期の数字が大きく落ち込むことは、以前から予想されていた。

 GDPに先駆けて発表された各種統計も大幅な落ち込みを示唆していた。総務省が発表した6月の家計調査では、家計の消費支出は3カ月連続で減少となった。消費の低迷に加えて輸出が不振であることから、鉱工業生産指数もマイナスとなっている。季節調整済みの指数は4月に前月比でマイナス2.8%、6月に入るとマイナス3.3%と下落幅を拡大させた。これは東日本大震災以来の水準である。

 今期のGDPを項目別に見ると、個人消費がマイナス5.0%、設備投資はマイナス2.5%となっている。下落幅が大きいのが住宅投資でマイナス10.3%となった。これは年率に換算すると35.3%という極めて大きな数字である。公共投資もマイナス0.5%となっている。

 問題は7~9月期以降の数字がどうなるかである。7~9月期については、今期の反動があるためプラスになることは確実である。本当の意味で、日本経済の実力が試されるのは10~12月期の数字ということになるだろう。これから発表される機械受注統計など設備投資の動向や、個人消費の動向に注目する必要があるだろう。

 ただ、過去の増税時には、今回のような駆け込み需要と大幅な反動は見られなかった。3%分の増税でこれだけ消費や設備投資が乱高下するというのはよくない兆候である。安倍政権の経済運営は重要な局面を迎えている。

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