ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

フランスの高級ワイナリーを中国人が大人買い。その真相は?

 

 フランスの2大ワイン産地の一つであるブルゴーニュ地方にある老舗ワイナリー(現地ではドメーヌと呼ぶ)が中国人実業家に売却されたことで、フランスではちょっとした波紋を呼んでいる。極右政党である国民戦線(フランス右翼の親玉であったルペン氏が設立した政党。現在の党首は娘のマリーヌ・ルペン氏)も論争に加わり、騒ぎが大きくなってきている。

 売却されたのは、シャトー・ドゥ・ジュブレ・シャンベルタン。価格は800万ユーロ(約8億円)、適正価格は4億円といわれており、倍の値段で落札されたことになる。買ったのはマカオでカジノを経営する中国人実業家で、別荘にする予定とのことだ。

 この話はフランス文化の象徴が中国マネーに買い漁られたというストーリーになっているが、そのまま額面通りには受け取らない方がよい。

 そもそも、このワイナリーは、それほど価値のあるところではない。12世紀に立てられた古城があり、モノポール(あるブランドの畑を単独の所有者のみが所有している形態)となっていて歴史を感じさせるが、それだけだ。実際、前オーナーは観光客を相手にワイナリーツアーを派手に開催しており、生産させるワインの多くは観光客向けの試飲やお土産で消費されていたという。

 これが何を意味するか?本当に貴重なワイナリーのワインは、観光客相手の試飲に出されることなどあり得ない。そして本当に貴重なワイナリーはそもそも売りに出ることがない。

 要するに今回売却されたワイナリーは観光地施設なのである。それを成り金中国人がバカ高い値段で買っただけの話である。日本もバブルの頃、関西にある自称文化の担い手という酒屋さんが三流ワイナリーをとてつもない値段で買わされていた。フランスではいつもの手なのだ。

 さらに言えば、フランスのもう一つのワイン産地であるボルドーなど、そもそもフランス領ではなかった(もともとイギリスの土地であり、イギリスの流通網でワインは発達した)し、常に世界の成り金が買い漁って、転売が繰り返されている。

 中国人は高級ワインに氷を入れて飲む連中である。味など分かるわけがない。8億で売れたら万々歳ではないか。日本人も、伝統的で価値があると思わせて、いろいろなモノを中国人に高く売りつければよい。

 - 社会, 経済

  関連記事

presskiki
企業はまだまだ設備投資に慎重。アベノミクスも最後は米国頼み?

 昨年末から円安と株高が進み、国内の景気見通しも徐々に改善してきているが、企業は …

chukojutaku
公示地価が底入れとマスコミが一斉報道。だがその前にやることがあるはずだ

 国土交通省は3月21日、1月1日時点の公示地価を発表した。これをうけてマスコミ …

usakoyoutoukei201505
5月の米雇用統計は予想外に良好。景気の停滞はやはり一時的?

 米労働省が発表した5月の雇用統計は、市場予想を大幅に上回る結果となった。このと …

uh-x
防衛省ヘリ調達談合事件。「企画競争入札」というインチキ

 防衛省が発注した次期多用途ヘリコプターに関する不正疑惑で、東京地検特捜部は週明 …

datacenter
NSA盗聴問題であらためてクローズアップされるクラウドのメリット/デメリット

 米国の諜報機関によるインターネット盗聴問題は、クラウドコンピューティングの持つ …

amari
甘利経財相が日本の輸出不振に言及。アベノミクスは現実路線に転換?

 日本の輸出に対する安倍政権のスタンスが現実を反映したものに変わってきた。円安に …

kurodasosai
日銀が事実上の追加緩和見送り。金融政策の方向性について逡巡していることを自ら証明

 日銀は2016年7月29日に開催された金融政策決定会合において、ETF(上場投 …

tokyotower02
大都市の世界物価ランキング。日本は円安で改善したが、喜んでもいられない

 英経済誌エコノミストの調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット( …

virgin
英ヴァージン社が宇宙船のテスト飛行に成功。真の狙いは宇宙開発事業の請負?

 英ヴァージン・グループ傘下の宇宙旅行会社「ヴァージン・ギャラクティック」は4月 …

sanfranrengin
実はそれほど悪くない?サンフランシスコ連銀の米GDPに関する見解が話題に

 年率換算でプラス0.2%成長にとどまっていた2015年1~3月期の米GDP(国 …