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女性社会起業家が挑むインターナショナルスクールが開校。ふるさと納税をフル活用

 

 日本の高校卒業資格を得ることができ、かつ国際的な大学入学資格が得られる国際バカロレアのプログラムを提供するユニークなインターナショナル・スクールが2014年8月24日、軽井沢に開校した。

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 学校名はインターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢。従来のインターナショナル・スクールの多くは、無認可か、学校教育法における各種学校の認可を受けているものがほとんどで、日本の卒業資格は得られない。一部では学校教育法1条に基づく認可を得ている学校もあるが、数は少ない。

 同校は、海外から半数以上の留学生を受け入れる全寮制のインターナショナル・スクールとしては、日本で初めての1条認可校という位置付けになり、卒業生は日本の高校卒業資格を得ることができる。
 カリキュラムは国際バカロレアに基づいて編成され、原則として授業はすべて英語で行われる。

 同校は設立計画が持ち上がった当初からメディアなどで注目を集めてきたが、その理由は、創設者であり同校の代表理事である小林りん氏が、女性社会起業家という理由からである。

 小林氏は、カナダの全寮制インターナショナルスクールに留学後、国際バカロレア資格を取得。東京大学経済学部を卒業後、スタンフォード大学で教育学の修士号を取得している。
 その後、外資系投資銀行のモルガンスタンレー、国際協力銀行などを経て、国連児童基金(ユニセフ)のプログラムオフィサーとしてフィリピンに駐在、ストリートチルドレンの教育に携わった経験を持つ。

 また発起人代表の谷家衛氏は、東京大学法学部卒。ソロモン・ブラザーズ、チューダー・キャピタル・ジャパンを経て、現在は「あすかアセットマネジメント」のCEOを務めている。アドバイザーや他の発起人には、ソニー元会長の出井伸之氏ら著名人を筆頭に、外資系金融マンなど、いわゆるグローバル・エリートと呼ばれる人物がこれでもかというくらい名前を連ねている。

 第一期生には定員枠に対して4倍以上の応募があり、滑り出しは上々だという。学費は年間250万円、寮費が年間100万円となっている。このほかに年間30万円の施設費と60万円の入学金が必要。
 ただ、同行では、合格者の約半数に奨学金を適用する方針を掲げている。奨学金の財源としては、一般からの寄付に加えて、ふるさと納税制度をフル活用する。
 軽井沢町では、ふるさと納税制度の対象として同校を認定しており、軽井沢町に対するふるさと納税による寄付(教育応援分)の何と3分の2もの金額が同校に対して補助されるという。

 1980年代から90年代にかけて、日本経済が絶頂だった時代。米国と同様、新興国から留学生を大量に呼び寄せ、日本を軸にしたグローバルなネットワークを作ろうという試みがあったが、うまく機能しなかった。
 日本の国際的地位が変化した現在、国際的な教育サービスは、同校に代表されるように、まったく逆のアプローチが採用されている。
 教育教育の効果が顕在化するまでには時間がかかるものである。同校のこうした取り組みが、日本社会にどのような変化をもたらすのかについては、10年程度のスパンを見て判断する必要があるだろう。

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