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子供の貧困対策大綱が閣議決定。教育の機会均等は最優先課題という認識が必要

 

 政府は2014年8月29日、「子供の貧困対策大綱」を閣議決定した。近年、日本では子供の貧困が大きな社会問題となりつつある。貧困の連鎖を断ち切るという観点から多数の施策が盛り込まれているが、親の学び直しなど、親に依存する内容も散見される。

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 日本は先進国の中でも米国並みに貧困率が高いことで知られているが、それに伴って子供の貧困もかなり深刻な状況である。
 厚生労働省がまとめた2013年国民生活基礎調査によると、2012年における子供の貧困率は16.3%で過去最高となった。1985年には10%程度だったので、1.5倍に拡大していることになる。

 子供の貧困率が上昇してきた最大の原因は、シングルマザーの増加と考えられる。日本では女性の就労機会は限定されており、女性は正社員として働きにくい環境にある。
 正社員と非正規社員には圧倒的な給与格差があり、一般に非正規社員の収入だけで十分に生活を成り立たせることは難しい。離婚を期に就労した女性は非正規社員であることが多く、その結果、十分な収入が確保できない状態になっていると考えられる。

 具体的な対策としては、ひとり親家庭に対する支援、学校教育の学力保証の強化、奨学金制度の拡充など多くの項目が検討課題として浮上している。ただここで注意しなければならないのは、子供の教育に対する基本的な考え方である。

 施策には、保護者に対する学び直しなど、子供の教育について基本的に親の責任とする方向性も垣間見える。もちろん子供にどのような教育を施すのかについては、最終的に親が決めることではあるが、子供には親を選べないという根本的な問題がある。

 先進国において、十分な教育を受ける権利は、基本的人権のひとつであり、教育の機会均等はもっとも重視されるべきものである。
 親の生活を立て直すことで、子供の教育機会を保証するという考え方は、長期的に見れば非常に重要なことだが、子供の成長は速く、機会に恵まれない子供にとって、時間的猶予はほとんどない。こういったケースでは直接的支援がより重要となってくるはずだ。

 日本はすでに成熟国家になっており、付加価値の高い仕事を生み出していかないと、現在の経済水準を維持することはできない。教育の機会均等は最優先課題の一つであると捉えるべきである。

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