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4~6月期の法人企業統計。設備投資は冴えず、従業員数も減少

 

 財務省は2014年9月1日、4~6月期の法人企業統計を発表した。全産業(金融・保険除く)の設備投資は前年同期比3.0%増の8兆5617億円となり、プラス幅は7.4%だった1~3月期よりも縮小した。また売上高も前年同期比1.1%増と低い伸びにとどまった。

building2014

 法人企業統計は、国内総生産(GDP)を算出する際の基礎データとして利用される。
 改定値算出に用いられるソフトウエアを除く全産業の設備投資(季節調整済)は前期比1.8%減となっており、3四半期ぶりにマイナスを記録した。4月以降、設備投資が伸び悩んでいる状況がうかがえる。

 売上高は、全体では前年同期比で1.1%増、資本金10億円以上の大企業では1.2%増となっているが、資本金2000万円以下の中小企業では9.5%も売上高が減少している。約1割の売上高減少というのは、経営的には相当インパクトの大きい数字である。
 一方、利益は大企業、中小企業とも増加している。売上高が減少している中小企業で利益が増加したのは、従業員数を大幅に減らし、人件費を抑制したからである。中小企業では8%近く従業員数が減少している。

 今年の春闘では、政府が企業に対して異例の賃上げ要請を行ったこともあり、一定の成果が見られた。本来であれば、賃上げが消費増税の反動減を打ち消すはずだったが、消費の落ち込みが予想以上に大きい状態が続いている。
 確かに会社に残った人に対しては、賃上げが実施されたが、それ以上に仕事を失った人が多く、家計全体の購買力は低下している可能性が高い。

 政府では企業の内部留保が設備投資などに振り向けられ、最終的には個人の所得増加につながることを期待してきた。だが今のところは、設備投資は低調で、企業の内部留保が維持される状況が続いている。このため企業が持つお金は個人に回らず、個人消費の低迷が続いている。

 この状況がすぐに改善する可能性は低く、今年度の後半から来年度の前半にかけては、かなり厳しい経済運営が続くことになるだろう。

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