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香港最後の総督パッテン氏が、香港民主化をめぐり中国政府と英国政府を批判

 

 英国統治時代における最後の香港総督として世界的に有名な英国のクリストファー・パッテン氏が、香港行政長官選挙の改革案をめぐり、中国政府が民主派の要求を一切受け入れなかったことについて批判を行った。

patten

 香港では、3年後に行われる行政長官選挙をめぐって、選挙制度改革に市民の関心が高まっている。中国の国会にあたる全人代(全国人民代表大会)常務委員会は2014年8月31 日、選挙制度の改革案を全会一致で決定した。しかし、決定内容が事実上、民主派の立候補を制限する内容だったことから、民主派が猛反発。大規模な抗議集会を準備する状況となっている。

 パッテン氏は英紙フィナンシャルタイムズにおいて、英国は香港の民主化に対して道義的責任を持っていると発言し、中国政府のスタンスと、それを黙認している英国政府を批判した。

 中国と英国は、香港を中国に返還する1984年に英中共同声明を発表しており、香港の統治について合意している。共同声明には、高度な自治権の享受、司法の独立、行政長官の現地選出などが定められており、香港の民主派は、行政長官選挙の立候補者を制限するのは、この共同声明に違反するとの立場を取っている。
 だが中国政府はこうした見解に対して猛反発しており、香港内部の親中国派もこれに同調している。

 7月には英国議会の下院外交委員会が共同声明の実施状況について調査すると発表しており、最後の総督として知名度の高いパッテン氏が中国政府を批判する発言を行ったことで、香港の民主派は勢いづいている。

 ただ、キャメロン首相を始めとする英国政府は静観の構えを崩しておらず、香港内部でも経済人を中心に現実的な対応を求める声も大きい。今のところ中国政府側が有利な状況に変化はない。

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