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パイオニアが伝統の音響機器事業に見切りを付け、カーナビ分野に注力

 

 パイオニアは2014年9月16日、大規模な人員削減や事業再編を伴う今後の事業方針を発表した。AV機器事業についてはオンキヨーと経営統合し、DJ機器事業は米投資ファンドに売却、本体は得意のカーナビ事業に集中投資する。

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 パイオニアは、かつて音響機器の分野で高いブランド力を持っていたメーカーである。その後、音響機器の市場縮小に伴い、レーザーディスク市場に参入。カラオケ用の装置で高いシェアを持つに至った。
 だが皮肉なことにアナログ機器での成功が、逆にデジタル時代には足かせとなり、関連事業は縮小を余儀なくされた。その後、同社はカーナビの分野に進出し、現在はカーナビ関連事業が売り上げの7割を占める状況となっている。

 今後は、伝統あるAV事業について、同じく高級オーディオのメーカーであるオンキヨーと統合、クラブDJ向けの機器事業もファンドに売却することで資金を捻出し、カーナビ関連事業に集中投資する。またグループ全体の10%にあたる約2000人の人員削減も併せて実施する。

 もっともカーナビ市場も安泰とはいえない。スマホの台頭で高価なカーナビの需要が減ってくると予想されているからである。少なくとも国内ではカーナビはすでに成熟市場とみなされている。
 一方、海外に目を転じれば、カーナビはまだ拡大市場である。特に途上国では、自動車の需要はまだまだ伸びる可能性が高く、低価格帯のカーナビへの需要も引き続け堅調だろう。

 カーエレクトロニクスの分野は、最終的には車載コンピュータ、あるいは車載ロボットの主導権をどのプレイヤーが握るのかで決まってくるといわれている。

 新興国を中心に拡大する自動車市場で一定のシェアをキープしつつ、車載デバイスのネットワーク化において、一定のポジションを確立できれば、同社が復活することも可能だろう。

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