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再生可能エネ普及策が頓挫?誰も責任を負わない中途半端な政策のツケ

 

 再生可能エネルギーの普及策が暗礁に乗り上げようとしている。電力各社は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づくエネルギー買い取りを中断すると相次いで発表した。買い取りを増やすと送電などでトラブルが発生するというのが電力会社の主張だが、これに対しては疑問の声も上がっている。誰も責任を取らない、場当たり的なエネルギー政策のツケが回ってきた恰好だ。

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 九州電力は9月25日から再生エネルギーの新規受け入れを中断しており、事業者向けの説明会を実施した。東北、四国、北海道の各社も10月から新規受け入れを中断している。
 各社とも出力10キロワット未満の住宅用発電システムからの買い取りは継続するものの、事業者の利用が多い10キロワット以上については、新規の買い取りを受け付けない。事業者の中には、多額の借り入れを行い、土地の整備を行っていたところがあるほか、住宅用でも高額な10キロワット以上の設備を導入しているケースもあり、一般個人にも影響が及ぶ可能性がある。

  電力各社では、これ以上、新規の受け入れを続けると、送電網などにおいてトラブルが発生する可能性があると主張している。だが、再生エネルギーの買い取り制度は国策として進めてきたものであり、参入事業者数がどの程度になるのかについてもある程度見通しが立っていたはずである。電力会社の説明に対しては一部から疑問の声も上がっている。

 経済産業省では、国が6月末までに認定した再生エネルギー事業者すべてが発電を開始した場合、買い取り総額が現在の約4倍の約2兆7000億円となるという見通しを明らかにしている。
 再生可能エネルギーは電力会社が買い取るといっても、そのコストは電気料金への上乗せという形で国民が負担する。この買い取り金額をすべて電気料金に上乗せすると、各家庭での毎月の負担額は現在の225円から935円に跳ね上がることになる。

 電力会社各社は、再生可能エネルギーの普及をあまり望んでおらず、自分達が望まないエネルギー源で、見かけ上の電力料金がさらに上昇することを嫌った可能性は否定できない。

 今年の4月には、国のエネルギー政策の中長期的な指針となる「エネルギー基本計画」が閣議決定された。基本計画では、原発の再稼働を進める方針が明記されたが、再生可能エネルギーについても、従来を上回る水準の導入を目指すという、中途半端な内容となっている。
 また、再生可能エネルギーについては、参考値は盛り込まれたが、具体的な数値目標の導入は見送られており、政府が本当に普及させるつもりなのかについては疑問が残る。

 再生可能エネルギーは採算が取れる事業ではなく、もしその普及を実現したいのであれば、国が事業を主導して、その結果に責任を持つ必要がある。
 だが現実には誰も責任を取らない形式となっており、国の本格的な関与を見越して資金負担した事業者や個人だけがリスクを負わされる恰好となっている。自己責任といってしまえばそれまでだが、基本戦略なきエネルギー政策がもたらした結果であることは明白である。

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