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円安をきっかけに各業界で値上げ続々。輸入価格主導でもう一段の物価高に

 

 急速に進行した円安をきっかけに各業界で続々と値上げが発表されている。輸入物価の上昇を背景にしたインフレが加速しそうな状況となってきた。

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 UCC上島珈琲は11月から、小売店で販売する家庭用コーヒーを値上げする。コーヒー豆の価格が高めに推移していることや、円安の影響で輸入価格が前年比で2倍に高騰したことが主な要因。店頭価格は25%程度上がる見込み。

 明星食品や日清食品などインスタント食品のメーカーも値上げを発表している。日清食品は来年1月からチキンラーメンやカップヌードルなど250品目について、5%~6%程度値上げする。明星食品もほぼ同程度の値上げを見込んでいる。

 バターなどの乳製品かなり前から値上がりが続いており、夏には、ハムやソーセージなど肉類の値上げが行われた。菓子類はメーカーが値上げに慎重だが、内容量の減少は進めており、実質的な値上げはすでに行われている。

 世界的に見ると、コモディティ価格は安定的に推移しており、ここ1年は、世界経済の減速懸念からむしろ価格は低下傾向にある。しかし日本の場合には、アベノミクスによる円安があり、原材料価格安定の恩恵を受けることができない。
 また日本の場合、エネルギー関連の輸入が全体の3分の1を占めている。エネルギー関連は、コモディティの中でも価格が高止まりしている分野であり、この影響をモロに受ける形となっている。

 食品をメーカーが値上げを続々と表明していることで、他の業界や小売店なども値上げに踏み切るところが増えてくる可能性が高い。
 すでにニトリやビックカメラなどでは、比較的高額な商品の販売強化にシフトしており、客単価の上昇を進めている。ニトリは通期で大幅な増収増益となる見込みだ。また住設大手のLIXILが、業界慣行によって長年据え置かれてきた建材や機器の値上げに踏み切るとの報道も出ている。

 国内では安倍政権発足と前後して進んだ円安によって輸入物価が上昇し、デフレ脱却に成功したかに見えたが、円安が一服すると物価上昇もストップしてしまった。特に消費増税後は物価上昇率の鈍化が目立つ。
 今回、再び円安が進行したことで、もう一段の物価上昇が実現する可能性が高くなってきた。だがデフレからの脱却が、持続的な経済成長には結びついておらず、労働者の実質賃金は低下が続いている。今後しばらくは、消費者の懐はさらに寂しいものになるだろう。

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