ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

インテル7~9月期決算。スマホからほぼ完全撤退で、焦点は次の成長分野へ

 

 半導体世界最大手の米インテルは2014年10月14日、2014年7~9月期の決算を発表した。売上高は前年同期比7.9%増の145億5400万ドル (約1兆5600億円)、純利益は前年同期比12.4%増の33億1700万ドル(約3556億円)と連続して増収増益となった。

intelbaytrail

 同社はかつてパソコン向けのMPU市場で独占的な地位を占め、IT業界のリーダー的存在であった。だが、最近はパソコンからスマホへのシフトに乗り遅れ、市場での影響力を失いつつある。4~6月期の決算では、スマホ向けのMPUの出荷が大幅に減少し、同分野からの撤退が示唆されていた。今期は関連分野の売上げはほぼゼロに近くなっており、スマホからの完全撤退が確認された。

 一方、主力のパソコン向けMPUや、スマホ・シフトを背景にしたデータセンター向けのMPUは絶好調である。パソコン向けは前年同期比9%増の92億ドル、データセンター向けは同16%増の37億ドルとなっている。売上げが拡大していることに加えて、不振のスマホ向け製品から撤退したことで原価が下がり、利益率が向上した。

 スマホ向けMPUからの撤退について、市場はすでに織り込み済みとなっており、むしろ今後の注目点は同社の次の成長戦略となっている。
 今のところ、同社が今後の成長分野として注力しているのは、「インターネット・オブ・シングス(IoT)」である。これは、ウェアラブル端末やスマートメーターなど、ネッ トに接続することを前提にした機器向けのデバイスだが、関連分野の売上高は5億3000万ドルと思ったほど伸びていない。

 パソコン向けMPUとデータセンター向けMPUの事業については当面、不安材料はない。こうしたレガシーなビジネスに特化するのか、IoTなど次の成長分野に注力するのかで、同社の今後の評価は大きく変わってくるだろう。

 - 経済, IT・科学 ,

  関連記事

bananki
FRBが量的緩和縮小を見送り。市場にとってはまったくの「想定外」

 米FRB(連邦準備制度理事会)は9月18日のFOMC(連邦公開市場委員会)にお …

suga03
動き出す法人税減税。今後の焦点は特定企業を優遇する制度の改革へ

 甘利経済財政・再生相は2014年3月20日の記者会見で、法人実効税率の引き下げ …

tokkyo
中国が特許出願で世界1位に。国際特許で見ると「まだまだ」だが躍進は時間の問題

 特許の出願件数で中国が米国を抜いて、はじめて首位に立ったことが明らかになった。 …

no image
相次ぐ大手企業の経営危機によって、会社の所有権論争が事実上決着した

  東京電力による原発事故や、シャープやルネサスエレクトロニクスの巨額赤字など、 …

kokkaigijido02
格付け会社の体質が変わっていないのだとすると、日本国債はそろそろ危ないかもしれない

 安倍首相が消費増税の再延期を表明したことについて、格付け会社は引き下げを実施し …

bouekikontena
デフレでゲタを履かせられた7~9月期の実質GDP。輸出の落ち込みはかなり深刻

 内閣府は2016年11月14日、2016年7~9月期のGDP(国内総生産)速報 …

amari
甘利経財相が日本の輸出不振に言及。アベノミクスは現実路線に転換?

 日本の輸出に対する安倍政権のスタンスが現実を反映したものに変わってきた。円安に …

young
EUの失業率が過去最悪で若年層対策に1兆円投入。日本での関心は低いまま

 EU(欧州連合)首脳会議は6月27日、若年層の失業対策に2年で総額80億ユーロ …

seirousikaigi201412
政労使会議で来春の賃上げを明記。だが他の要請事項は相互に矛盾している

 政府は2014年12月16日、政府、経済団体、労働団体の代表らが、雇用や賃金に …

sugaku
OECDの学力調査。ゆとり教育見直しの結果、順位は上昇したが・・・・

  OECD(経済協力開発機構)は12月3日、世界65カ国(地域)を対象とした2 …