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「呪われた法案」との声も。心機一転、再提出した派遣法改正案が再び先送り?

 

 今国会の目玉法案のひとつで、派遣労働者の受け入れ期間の上限を撤廃する労働者派遣法の改正案の行方が微妙な情勢となってきた。閣僚のダブル辞任によるゴタゴタで審議日程がタイトなっているからだ。
 実は、この派遣法改正案は、前回の通常国会において、条文や配布資料にずさんなミスが相次ぐという「前代未聞」のトラブルで、頓挫してしまったという経緯がある。再度成立が危ぶまれていることから、一部からは「呪われた法案」とまでいわれるようになっている。

 従来の労働者派遣法では、企業が3年を超えて派遣労働者を受け入れることができなかった。しかし改正案では、人を入れ替えれば企業は3年を超えて受け入れが可能となる。3年という縛りが撤廃されることによって、派遣の恒久化が進むとして野党はこの法案に反対していた。

kourousho だが、この改正案は先の通常国会に提出された後になって、罰則規定の条文に重大なミスが見つかり、審議に入ることができなかった。国会の会期末を控え、衆議院議院運営委員会の理事会は、改正案を廃案とすることを決定した。条文そのものに重大なミスがあるというのは前代未聞のことであり、法案を作成した官僚の実務能力を疑う声も出ていた。

 政府では心機一転、今国会での成立を目指していたが、民主党など野党は、今国会最大の対決法案と位置付け、廃案に向け論戦を展開する方針であった。そこに降って湧いてきたのが、閣僚のダブル辞任である。
 小渕前経産相と松島前法務相の辞任にともなって野党の追求が激しくなっており、法案を成立させるためのスケジュールがタイトになってきている。与党内からは、成立できる法案を最優先すべきという声もあがっており、労働者派遣法は再び先送りという可能性が出てきた。

 国民からの反対意見が多く、野党が最大の攻撃材料にしようとしていた法案に重大なミスが見つかり、再提出した今国会では、閣僚ダブル辞任の影響で成立が危ぶまれる。偶然にしてはあまりにも出来すぎな状況といえる。やはりこの法案はあきらめた方がよいのかもしれない。

 - 政治

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