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ツイッターの第3四半期決算。内容はそこそこだったが、市場は敏感に反応

 

 短文投稿サイトの米ツイッターは2014年10月27日、2014年7~9月期の決算を発表した。予想よりも弱めの数字だったことから、同社の株価は時間外取引で10%以上も下落した。ただ、決算内容はある程度予想されたものであり、決算に対する大きな失望という解釈は、売るための材料であったと考える方が自然である。

twitter

 今期の売上高は3億6127万ドル(約389億円)で前年同期比で約2倍。最終損益は1億7546億ドル(約189億円)の赤字。研究開発費や広告宣伝費の増大で赤字額が増えた。
 平均月間利用者数は2億8400万人となり前年同期比で23%増加した。このうちモバイル端末からの利用者数は全体の8割を占めている。タイムライン閲覧数は1810億回で前年同期比で14%増だった。

 当初、同社は利用者数の増加に応じてタイムライン閲覧数も伸びていたが、2013年10~12月期の決算で状況が変わった。月間利用者数が伸びているにもかかわらず、タイムライン閲覧数が前期比でマイナスに転じたのである。
 その後、2014年1~3月決算ではタイムライン閲覧数の伸びが前期比プラス6.1%に回復、4~6月期の決算ではプラス10.2%と持ち直した。ただ、今期は4.6%と伸びがやや鈍化している。利用者数の伸びもほぼ同程度なので、収益力という点で変化はなかったことになる。1人の利用者から得られる収益は一定レベルに収束しつつあり、今後、同社の業績は利用者数に依存する可能性が高くなってきた。

 今年の1月には70ドルを突破していた同社の株価は、収益の不透明性から急落し、一時は30ドル前後まで売られていた。だが、閲覧数が回復に転じたことで現在は50ドル前後まで回復している。このところ米国の株式市場は、世界経済の動向をめぐって神経質な展開となっており、同社のような成長期待銘柄は、ちょっとしたことで売られやすい環境にある。

 今回、閲覧数の伸びが鈍化したからといって、今後の成長に急ブレーキがかかるかどうかは分からない。だが、以前に期待されていたような高い利益成長を望むが困難になっているのは確かである。今後、同社の適正な株価水準をめぐっては、しばらく市場において試行錯誤が続くことになるだろう。

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