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財務省が歳出削減に本腰?社会保障費に加えて文教費もその対象に

 

 財務省が歳出削減に本腰を入れ始めている。背景にあるのは日本の財政問題である。消費の低迷から、消費税増税を先送りしようという声も上がっているが、こうした動きとの関連性を指摘する声もある。

 mof03 財務省は社会保障費と文教費の削減を軸とした歳出見直し案をまとめ、財政制度審議会に提示した。財政負担がもっとも重い分野のひとつである年金については、現状のマクロ経済スライド制の撤廃、支給開始年齢の引き上げ、高所得者に対する給付の見直しなどが盛り込まれている。

 生活保護は、住宅扶助と医療扶助の二つで構成されているが、住宅扶助については地域ごとの特性を考慮して給付水準の見直しを行うことを提言している。また医療扶助については、ジェネリック医薬品の利用を促進することで歳出削減を目指す。

 文教費で焦点となっているのは、公立小学校の35人学級制である。財務省では、35人学級と40人学級で目立った成果の違いがないとして、40人学級に戻すことを提言している。40人に戻した場合、必要な教職員の数を4000人減らせるという。

 日本政府は2020年に基礎的財政収支を黒字にするという公約を掲げている。だが、この公約は、消費税を10%に増税しても達成が極めて難しいとされている。特に大きいのが年金と医療である。

 年金については、徴収額よりも給付額の方が圧倒的に多く、公的年金の運用原資を取り崩している状態にある。年金財政を破たんさせないためには、給付水準の見直しは必至の状況となっている。医療費も高齢化に伴って増加が顕著となっている。医療費には年金のような積立金はないので、経費の増大はその年の財政に直接影響してくる。

 これまでも財政健全化の観点から歳出削減については議論されてきた。だが、このところの財務省の動きはかなり積極的である。
 現在、日本の国債は量的緩和策で日銀が積極的に購入していることもあり、高値で安定的に推移している。だがこれは一種の国債バブルであり、いつかはこの状態が解消されることになる。日本の金利が数%に上昇するような事態となれば、税収の多くは利払いに消え、適正な予算が組めなくなってしまう。市場関係者の一部からは、財務省が財政健全化に向けて本腰を入れ始めたのではないかと見ている。

 このところ麻生財務大臣からは、消費税10%増税を前提とした発言が相次いでおり、スケジュール通りの増税を財務省が強く求めていることが分かる。財務省の歳出削減案は、消費税増税の決断にも影響を与えそうだ。

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