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日中首脳会談が2年半ぶりに実現。今後の焦点は米中交渉の行方に

 

 安倍首相は2014年11月10日、中国の習近平国家主席と会談した。日中首脳会談が行われるのは2年半ぶりであり、安倍内閣になってからは初めての会談となる。

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 会談の冒頭、安倍氏が習氏に声をかけたが、習氏の表情は硬くこわばったまま。安倍氏の問いかけには応じず、そのまま写真撮影となった。会談は約25分間行われ、日中両国の戦略的互恵関係を発展させることで合意した。

 会談に先立って日中両国は、日中関係の改善に向けた合意文書を発表している。その中において日本側は、尖閣諸島に関して「緊張状態が生じていることについて異なる見解を有している」との記述を認め、中国側が領土問題が存在していると主張できる余地を残すという形で譲歩している。
 一方、歴史認識問題、特に靖国問題については「両国関係に影響する政治的困難を克服することで若干の認識の一致をみた」との記述になっており、具体的な対象が何なのかは明示されていない。靖国問題への直接の言及を望んでいた中国側が譲歩した形だ。

 会談は何か具体的な成果を得るということよりも、両首脳の対話の実現そのものに重点が置かれている。したがって、会談での目立った成果というものはない。ただ、会談が実現した意味は大きく、地域の安全保障にとって大きな進展といえる。

 今回の会談は日本側が強く求めたものといわれているが、背景には財界からの強い要望や米国からの要請があったとの報道がある。また一部からは、合意文書が、領土問題の存在を容認しかねない内容だとして反発の声も上がっている。
 ただ、中国側がこの部分で譲歩する可能性はゼロに近く、もし日本側の要請で会談の実現したということであれば、この部分の譲歩は必然的な結果といえるだろう。

 このところ中国では習氏による権力集中が進んでいるといわれる。習氏が会談に応じたということは、習近平体制がかなり強固になったと解釈することができるし、米国からの要請を受け入れた結果と考えることもできる。習氏のこわばった表情を見ると、依然として国内の対日強硬派に対して配慮している様子がうかがえる。米中交渉のスムーズな進展を優先したと考えるのが自然だろう。

 今回の首脳会談の実現でもっとも利益を得ているのは米国かもしれない。日中の対立というやっかいごとがとりあえず解消したことで、今後はストレートに米中交渉を進めることができる。最終的な日中関係のあり方は、望むと望まざるとに関わらず、今後の米中交渉の結果に大きく左右されることになる。

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