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7~9月期のGDPは予想通り思わしくない可能性が大。増税スキップは政治判断へ

 

 11月17日に発表される7~9月期の実質GDPの数字が思わしくない可能性がさらに高まってきた。日本経済研究センターが民間エコノミスト42人の予測をまとめた調査では、年率換算で実質成長率がプラス2.4%程度にとどまる見通しとなっている。消費税先送りはまさに政治判断となりそうだ。

 abekaisan20141113 実質GDPの成長率(年率換算)は、2013年10~12月期がマイナス0.5%、2014年1~3月期はプラス6.0%、2014年4~6月期はマイナス7.1%となっている。2014年1~3月期は消費税前の駆け込み需要で、4~6月期はその反動である。7~9月期と10~12月期が大幅なプラスになれば、通年でもプラス成長が実現することになる。

 だがエコノミストの予測では、7~9月期については2.4%程度にとどまる見通しとなっている。この先についてエコノミストはさらに消極的で、2014年度通期では、実質成長率がプラス0.18%と、ゼロ成長に近い水準を見込んでいる。

 仮にプラス2.4%という数字が正しいとして、単純に7~9月期だけを見れば十分なプラス成長なので、増税に踏み切るという判断も可能かもしれない。しかし、増税という今後長期にわたって経済や財政に影響を与える政策についてひとつの四半期だけで判断するというのも非現実的である。前後の状況を考えれば、実質的にゼロ成長であり、増税は先送りすべきという議論も十分に成立するだろう。

 安倍政権は、GDPの速報値が発表になった後、解散に踏み切る意向を固めているといわれる。この段階になってしまうと、増税先送りの判断は完全に政局マターとなってしまっており、経済的な見地での議論は意味をなさないかもしれない。

 GDPの数字が悪く、増税先送りを決断したいので国民の信を問うと説明すれば、とりあえずの大義名分は立つことになる。一方、政府与党内にも増税延期に対する反対論は根強い。もはや政治的にどちらを優先するのかという状況であり、最終的には安倍首相の政治判断にかかっている。

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