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とうとう動き出す地方銀行の再編。人口減少への懸念から金融庁が最後通牒?

 

 地方銀行の再編が加速しそうな雰囲気となってきた。複数の有力地銀が相次いで経営統合を発表しているが、その背景には、動きの遅い地銀業界に業を煮やした金融庁の強い姿勢がある。

 yokohamaginkou 2014年11月14日、地銀最大手の横浜銀行が、東京を基盤とする地銀である東日本銀行と経営統合すると発表した。その4日前には、熊本県と鹿児島県のトップ行である肥後銀行と鹿児島県も経営統合協議を進めると発表している。また東京都民銀行と八千代銀行のように、経営統合を実施し、すでに新しい持ち株会社を設立したところもある。

 このタイミングで急に地銀に再編の動きが出てきている背景には、金融庁の動きがある。金融庁は昨年、地銀の収益性と人口動態に基づく市場規模縮小について分析したペーパーを配布した。具体的な銀行名は伏せられていたものの、人口減少によって、どの地銀が将来苦しくなるのかについて明示したショッキングなものだった。
 今年に入って金融庁長官が、地銀再編について直接言及。金融庁の意思が固いとみた銀行業界が具体的な再編に動き出したのである。

 金融庁が地銀再編に本腰を入れてきているのは、地方の人口減少が近い将来、かなり深刻になってくるからである。日本全体においてもすでに労働力人口の減少が大きな問題となっているが、地方の場合には、都市部への人口流出が重なるため、その影響が顕著となる。

 これまで地方銀行は経営効率の悪さから、再編の必要性が叫ばれてきた。一方で、公的資金の注入なども行われており、実際には現状維持が継続してきた。しかし、本格的な市場縮小を前に、地方銀行もいよいよ再編を進めていく必要に迫られている。一連の金融庁の動きは、これ以上、先延ばしはできないという、いわば「最後通牒」と理解されている。

 ただ、今回、経営統合を決めたのは、最大手の横浜銀行や、九州各県のトップ行同士という、いわば勝ち組である。今後、地銀再編が加速するのだとすると、再編劇の当事者にならない銀行が、最終的に存続が難しくなるという、生き残りゲームになる可能性も出てきたといえるだろう。

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