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大発会は値下がりスタート。だが、今年の日経平均は2万円も十分可能?

 

 2015年の株式市場がスタートした。東京株式市場における大発会後の寄り付きは1万7325円となり、昨年末より125円値を下げた。
 2014年は7~9月期のGDPがマイナスに転じるなど厳しい1年だったが、日銀の追加緩和による円安が追い風となり、株式市場は思いのほか堅調であった。大発会は続落スタートとなったものの、2015年の株式市場は、昨年に引き続き堅調に推移すると見る市場関係者は多い。

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  今年のマクロ経済の環境は総じてよくない。個人消費が引き続き低迷しており、10~12月期GDPの結果もあまりよくないだろう。企業の設備投資も大幅に伸びる気配はない。

 世界経済も、欧州と中国の低迷により全体としては低調である。原油価格はここ1年で半額近くに下落したが、直接のきっかけとなったのは世界経済の減速懸念である。
 しかしながら、世界最大の消費国である米国の経済は好調であり、6月にも利上げが実施される見込みとなっている。米国のような消費大国は原油価格下落の恩恵を直接的に享受できるので、基本的に景気の見通しは明るい。

 日本の製造業は北米市場に大きく依存している。米国景気の拡大は、製造業を中心に日本企業の業績を後押ししており、2015年3月期決算においても増収増益を見込むところが増えている。国内経済が低迷しているにもかかわらず、企業業績は堅調という、経済の二極分化が顕著になっているが、2015年はその状況にさらに拍車がかかりそうだ。

 2015年3月期における、日経平均採用銘柄のEPS(1株あたり利益)予想は1100円となっている。これは1ドル=100円前後の為替を想定した数字であり、現実には1200円程度まで上昇する可能性が高い。現在の為替水準が続いた場合、2016年3月期はさらに増収増益となるだろう。

 現在のPER(株価収益率)は約16倍だが、1200円の利益予想にこのPERをあてはめると日経平均は1万9200円と計算される。来年後半は2016年3月期の決算を織り込んでくることから、経済の前提条件が変わらなければ、日経平均が2万円を超える可能性は十分にある。

  リスク要因はやはり急激に進んだ原油安である。中長期的には原油安は世界経済にとってプラスだが、短期的には新興国通貨の下落や資金流出などを引き越こす。ロシアやベネズエラといった石油依存度が高く、経済が脆弱な国がデフォルトを起こすような事態となった場合、一時的に市場は混乱するだろう。

 ただ、国内的には株価を下支えする材料が整っている。それは、公的年金の株式シフトと日銀による追加緩和策である。公的年金の大量買いは、株価下落局面では大きな効果を発揮する可能性が高い。日銀による買いも同様だ。仮に2度目の追加緩和が見送られたとしても、現在の緩和政策が継続するだけで、株価下支えの大きな要因となるだろう。市場全体が大きく値崩れする可能性は低いと考えた方がよさそうだ。

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