(速報)中国共産党が次期指導部を選出。太子党大勝利。胡錦濤グループは危機的状況
中国共産党大会が昨日14日、全日程を終えて閉幕したが、注目されていた次期最高指導部である政治局常務委員会7名が決定した。
中国共産党は15日、第18期中央委員会第1回総会(1中総会)を北京で開き、習近平国家副主席を総書記に選出したほか、最高幹部である政治局常務委員7名も選出した。習氏は党中央軍事委員会主席のポストも胡錦濤氏から引き継ぎ、胡氏は党の要職から完全引退する。
注目されていた胡錦濤グループ(党のエリート学校出身者中心)と太子党(共産党幹部の2世3世グループ)の派閥争いは、太子党側の大勝利となった。胡錦濤グループが今後厳しい立場に追い込まれることは必至の情勢となった。
政治局常務委員に選出されたのは、以下の7名。
・習近平(太子党)
・李克強(胡錦濤グループ)
・張徳江(太子党寄り)
・兪正声(太子党)
・劉雲山(太子党寄り)
・王岐山(太子党)
・張高麗(太子党寄り)
7名のうち胡錦濤グループは李克強氏ただ一人。胡錦濤氏が猛プッシュしていた改革派のホープである汪洋氏は太子党の猛反発を受け常務委員からはずれた。胡錦濤氏は党中央軍事委員会主席に残ることができず、さらに太子党の王岐山氏が幹部の汚職摘発などに影響力を行使できる中央規律検査委員会書記に就任することなどから、太子党に圧倒的に有利な人事となった。
政治基盤の確立が難しいといわれた習近平氏だが、ひとまず安定的な権力は確保したことになる。だが状況によっては、胡錦濤グループの巻き返しやそれを阻止するための粛清工作が行われる可能性もあり、予断を許さない状況が続く。
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