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日本の製造業に朗報。米雇用統計は絶好調で6月利上げはオンスケジュールか?

 

 米労働省は2015年2月6日、1月の雇用統計を発表した。雇用者数の増加は市場予想を上回っており、米国の雇用環境が極めて良好であることが明らかとなった。
 現在、世界経済は米国だけが好調な状態にあるが、市場では、世界経済の不調が米国経済に波及するのかどうかが最大の関心事となっている。雇用統計を見た限りでは、米国内にはまったく不安要素がなく、6月の利上げは予定通りという見方が強まっている。日本の製造業にとっては朗報である。

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 米国では新規雇用者数の増加が20万人を超えていると好景気とみなされる。1月時点での非農業部門の雇用者数の増加は25万7000人となり市場予想を大きく上回った。また2014年11月と12月の数字が大幅に上昇修正となり、11月は何と42万3000人の増加、12月も32万9000人の増加となった。
 11月から12月にかけては年末商戦があり雇用は増える傾向にあるが、それにしても40万人台の雇用増加は驚きであった。年末商戦が終了した年明け以降も、好景気の目安である20万人を大きく超えていることから、雇用の勢いは衰えていない。

 昨年10月の段階で2.6%程度であった米国の長期金利は、ディスインフレ懸念から低下しており、1月は1.6%台まで下落していた。だが2月に入って金利は上昇傾向を見せ始めており、今回の雇用統計はそれを後押しする可能性がある。

 原油価格の下落が実体経済に効いてくるまでには多少のタイムラグがある。世界最大の消費国である米国は、原油価格下落の恩恵をもっとも受ける国のひとつだが、その効果が出てくるまでの間に米国経済も失速してしまうと、全世界的な景気低迷に陥ってしまう。

 トヨタをはじめとする日本の製造業の多くが米国経済に依存しており、日本経済の将来は、米国がスケジュール通り利上げに踏み切れるのかどうかにかかっている。
 ギリシャ問題やウクライナ問題など当面の不安要素は多い。また日本と欧州が積極緩和姿勢を続けており、ドルの独歩高が続いている。あまりにもドル高が進むと、米国の輸出産業に影響が出てくる可能性もある。そのような中、とりあえず米国の雇用が好調であることが確認できた意味は大きい。
 今のところ利上げスケジュールは予定通りという認識でよいだろう。同時に、日本の製造業も引き続き業績を拡大できる可能性が高まってきたといえる。

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