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まるでマフィア映画!コルシカ島の首領が相次いで殺害。それでも観光客が訪れる理由

 

 地中海に浮かぶフランス領の美しい島、コルシカ島で、マフィア映画さながらの連続殺人事件が発生している。

 10月16日に、コルシカ分離独立運動のリーダーの1人である著名弁護士がガソリンスタンドで射殺された。11月14日には同じグループに属するとみられる商工会議所の会頭が自身の店にいるところを何者かに射殺された。
 犯人は堂々と店に入り、拳銃を発砲した後、そのままゆっくり歩いて立ち去るという、典型的なマフィアによる殺人の手口。このほかにも銃撃事件が多数起こっており、今年に入ってからすでに17人が殺害されてという。

 コルシカ島はイタリアのシチリア島とならんでマフィアの本拠地として有名な場所(厳密にはマフィアとはシチリア島を拠点とする犯罪組織を指すので、コルシカ島のグループは本当はマフィアとは呼ばれないが、ここでは俗称をそのまま使用する)。

 シチリア島も似たような課題を抱えているが、コルシカ・マフィアの問題が単純に解決しないのは、フランスからの独立運動と地域経済、さらに地域に密着した犯罪組織が密接に関連していること。
 コルシカ島は1769年にフランスが強制的に併合して以来、フランスの一部だが、激しい独立運動が続いてきた。1985年にフランス政府側がある程度譲歩する形で地域議会が設立されてからは独立運動は下火になったものの、今度は独立運動側の内部抗争が激化した。

 地域の資本家、政治家、犯罪組織、労働者などが渾然一体となっており、閉鎖的な社会風習とあいまって、犯人が誰なのか皆知っているにも関わらず誰も口を開かないという。ここまでひどくはないが、同じような光景は日本の地方農村などにおいてもよく見られるものである。

 フランス政府は検事をコルシカに派遣し事態を収拾したい意向だが、抗争は長引くとの見方が大半だ。
 コルシカ島は観光地としても有名だが、このような事件があって大打撃かと思いきやそうでもないらしい。コルシカ島への客足はそれほど鈍っていないという。それはコルシカ島で起こる殺人はすべてマフィア同士の抗争であり、観光客が犠牲になることはないということがその理由らしい。
 カジノで有名な米国のラスベガスも1970年代まではイタリア・マフィアが仕切っていたが、当時のラスベガスは「全米一治安がいい街である」というジョークがあったくらいである(一般人に対するスリやひったくりなどをすると、カジノを収入源にしているマフィアににらまれ、密かに処理されてしまうからというのがその理由)。
 シチリアもマフィアの村が一大観光地になっていて、一種のテーマパークと化している。血なまぐさい事件と観光ビジネスが奇妙に同居している不思議が光景がコルシカやシチリアでは広がっているのだ。

 - 社会

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