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目立ってきた為替と日経平均の乖離。どちらが実体経済を表している?

 

 日経平均と為替相場の乖離が大きくなっている。量的緩和策の実施以降、基本的に日経平均は為替と連動してきた。だが為替がボックス圏相場に終始する中、1月以降、日経平均だけが急激に上昇している。景気の先取りなのか、それとも波乱の予兆なのか市場関係者は注目している。

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 日銀の量的緩和策は、タテマエはともかく、実質的には円安政策であり、為替の下落は円建ての企業収益を向上させる。これまで日経平均と為替が連動していたのは自然な流れであった。円安が株高を呼び、株高が円安を呼ぶ好循環となっていたわけである。
 だがこのところ日経平均と為替の乖離が目立ってきている。1月以降、日経平均が1万7000円から1万8000円台後半まで急上昇したにもかかわらず、為替にはほとんど動きがない状況が続いてきた。

 この乖離が一時的なものなのかについて市場関係者の意見は分かれている。米国経済の強さに着目する人は、日本企業の収益拡大をストレートに評価しているようだ。日本の輸出産業の多くは北米市場に依存している。アジア向けの輸出も多くが、米国向けの最終製品として再輸出される。米国経済は不安材料もあるものの、今のところ非常に好調である。北米市場で稼ぐ日本企業の収益拡大を織り込んで株価が上昇しているという見方だ。

  2月27日時点における日経平均採用銘柄のEPS(1株あたり利益)は約1100円、株価は1万8800円だったので、PER(株価収益率)は約17倍と計算される。好調な北米市場を受けて、2015年3月期のEPSは1200円、2016年3月期は1300円を超える可能性が高い。現在のPERが維持されるとすると、株価は2万円を容易に突破できることになる。原油安のプラス効果はこれから本格化するので、業績がさらに上振れすると見る強気派もいる。

 悲観的な投資家はもちろんそう思っていない。現在の市場は為替が主導となっており、大きな乖離はどこかで修正されるという考え方である。
 為替は様々な要因で決まるが、最終的にはその国の物価水準が決め手となる。総務省が発表した1月の消費者物価指数は、代表的な指標である「生鮮食品を除く総合」が前年同月比2.1%の上昇にとどまっている。消費税の影響を差し引くと、物価は完全に横ばいであり、物価はむしろ停滞している。これ以上の円安は考えにくく、原油安による物価下落の影響も大きいので、株価だけが上昇するというのは無理があるという解釈である。

 株価が実体経済を先取りしているのか、為替が現状を反映しているのか。正しい答は誰にも分からない。だが、結論が出るのはそう先のことではない。どちらに動くにせよ、市場には一波乱あるだろう。

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