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大塚家具のお家騒動。ガバナンスという点では久美子氏が圧倒的に有利だが

 

 大塚家具の経営権をめぐる内紛が続いている。同社は3月下旬に株主総会を控えており、父と娘によるプロキシファイト(委任状争奪戦)の様相を呈してきた。

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 大塚家具は、創業者である大塚勝久氏が一代で築き上げた家具販売店である。価格が不透明だった業界に明朗会計の考え方を持ち込み、店員が懇切丁寧に接客するスタイルで、巨大家具販売チェーンにのしあがった。一時は700億円を越える年商を実現していた。

 だが顧客の嗜好の変化や購買力の低下から、同社の営業スタイルが時代に合わなくなり、業績が低迷した。2007年から2009年の2年間で売上げがなんと2割も減少し、同社は赤字に転落。勝久氏の娘である久美子氏が代表取締役に就任した。この時期、イケアが日本進出を果たしていたことは非常に象徴的である。

 久美子氏は、従来の販売手法を転換、顧客が自由に商品を見られるようにした。単品買いをする顧客を重視し、客数で売上げをカバーする戦略である。同社の売上げは下げ止まったものの、その後目立った回復を見せることはできなかった。業を煮やした勝久氏が2014年7月、久美子氏を辞任に追い込んだものの、2015年1月には、再び久美子氏が勝久氏を辞任させ、代表に返り咲いている。

 久美子氏は、社外役員の積極登用や現在40円となっている配当を倍額の80円に増額するなど、コーポレート・ガバナンスを重視した経営方針を打ち出している。一方、勝久氏は社員からの支持があることをアピールしている。

 常識的に考えれば、久美子氏の方が有利だが、そうでもない部分がある。ひとつは久美子氏の持ち株である。久美子氏は資産管理会社「ききょう企画」を通じて同社株を保有しているが、勝久氏から株式を譲り受ける際に、資金がなく、実質的に勝久氏から資金を借りている。銀行からのローンなどに切り替えるという方法はあるが、今のところ金銭面を押えられている状況だ。

 もうひとつは、久美子氏の実績である。確かに勝久氏の手法が限界に来て赤字転落となったのは事実だが、久美子氏も目立った業績を上げられていない。
 2014年3月期の業績は、売上げは前年より落ち込んでいるが、一方コストは増加しており再び営業赤字に転落した。久美子氏が主張する路線は、イケアなどと真正面からぶつかる可能性が高く、経営戦略的には勝久氏が提唱する高級路線にも一理ある。

 ただ少なくとも、ガバナンスという点については、久美子氏の方が圧倒的に説得力があるだろう。同社には米国のファンドも投資しているが、その他の大株主がどのような判断をするか注目される。

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