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大塚家具、米ファンドが漁夫の利。議決権と配当を確保しつつ、半分を売り抜け

 

 大塚家具の経営権をめぐり現社長と会長が対立している問題で、大株主である米ブランデス・インベストメント・パートナーズが、大塚久美子現社長を支持していることが明らかになった。久美子氏の持ち株と合わせると20%程度を確保したことになる。大塚勝久会長側も約20%のシェアを持っており、委任状争奪戦は銀行など他の機関投資家の動向に左右されることになった。

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 大塚家具は2009年、創業者である大塚勝久氏が退任し、勝久氏の娘である久美子氏が後任の社長に就任する人事を発表した。その後、しばらくは久美子氏が経営を行っていたが、久美子氏の経営手法に納得できなくなった勝久氏が久美子氏を解任、今度は、久美子氏が勝久氏を解任するなど、泥沼の争いとなっている。

 現在、同社の筆頭株主は会長の勝久氏で、2013年12月末時点で約18%を保有している。一方、現社長の久美子氏は資産管理会社を通じて10%程度の株式を持っている。同じく、米ブランデス・インベストメント・パートナーズも10%程度のシェアがあり、ブランデスが勝久氏側に付けば、勝久氏に圧倒的に有利になる。

 久美子氏は社外役員の積極登用や2倍の増配などガバナンス重視の姿勢を強調、当初は従業員からの支持があることを強調していた勝久氏側が、今度は3倍の配当を確約するなど、株主へのアピールを強めていた。
 ただ、同社の直近決算における当期利益では、両者が主張する配当を実施することはできず、内部留保の取り崩しが必須となる。このあたりを株主がどう判断するのかが注目されている。

 もっとも、今のところ最大の勝者はブランデスかもしれない。ブランデスは12月末時点では10%の株式を保有しており、議決権や配当の権利を獲得しているが、関東財務局に提出された大量保有報告書では、すでに株式の半数以上を売却していることが明らかになっている。

 同社株は、経営陣が増配合戦を行った結果、価格が2倍以上に急騰している。ブランデスは、議決権と配当は確保した上で、株価の急騰を利用して、売り抜けていたわけである。
 ブランデスが売却した日は、同社株が最も高値を付けた日なのだが、当日の出来高の実に8%がブランデスの売りで占められている。この日が高値だったというよりは、同ファンドが売却したので株価が下落したと考える方が自然だろう。2200円程度を平均売却価格と仮定すると、一連の急騰で同ファンドは約14億円の利益を上げた計算になる。

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