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中国が年内に金利完全自由化を実施。グローバル市場との一体化が進む

 

 中国人民銀行の周小川総裁は2015年3月12日、年内に預金金利の上限規制を撤廃する方針を明らかにした。中国は貸出金利についてはすでに自由化を行っているが、預金金利の上限も撤廃されることで、金利の自由化が一気に進むことになる。

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 中国は、金融システムを安定させるため、金融機関が収益を確保しやすくなるよう、金利に規制を設けてきた。金融機関が貸し出す金利は一定以下に下げることができず、金融機関の預金金利には上限を設け、一定以上に上がらないようにしていた。金融機関は確実に利ざやを稼げるので、自己資本が積み上がり、これによって金融システムは安定することになる。

 中国は無理な経済成長を続けてきたので、金融システムが脆弱である。想定外の危機を抑制するためには、こうした金利規制はある程度やむを得ないという側面があった。だがこのような人為的措置には当然のことながら弊害もある。

 経営状態が良好な大企業も高い金利でお金を借りる必要があり、こうした企業の収益性は低下する。金融機関は優良企業に高金利でお金を貸せるので、リスクの高い中小企業には融資をしなくなってしまった。
 また預金者にとっては、本来得られる金利よりも低い金利しかつかないため、家計の収益性が悪くなる。中国でシャドーバンキングがこれほど肥大化した背景には、資金調達に苦慮する企業と、低い預金金利に不満を持つ預金者の存在がある。

 中国政府はすでに2013年7月から貸出金利の下限を撤廃し、部分的な金利の自由化を行っている。大きな混乱が生じなかったことから、預金金利についても自由化を実施する。

 中国が金利の完全自由化に踏み切ったのは、中国市場が成熟化し、市場の厚みが増したと当局が判断したからであり、これは世界経済にとってプラスの材料である。一方で中国市場はますますグローバル経済との一体化を強めていくことになり、中国の都合だけで金融政策を決められなくなる。

 金利自由化の先には当然、為替市場の自由化がある。金利と為替は表裏一体の存在であり、片方だけを自由化することに本質的な意味はないからである。金利を完全自由化したということは、近い将来、人民元も完全自由化されることを意味している。

 これらの自由化が進めば、グローバル市場における中国市場の存在感はさらに大きなものになってくるだろう。これまでの中国は完全に統制市場だったので、それほど市場動向を気にする必要はなかったのだが、今後はそうもいかなくなる。米国市場や欧州市場と同じレベルの関心を払っていく必要がありそうだ。

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