ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

FRBが「忍耐強く」の表現を削除。利上げは予定通りで、利上げ幅は極小との観測も

 

  米FRB(連邦準備制度理事会)は2015年3月18日、FOMC(連邦公開市場委員会)声明を発表した。注目されていた「忍耐強く」という表現が削除され、利上げの準備が整ったことを示唆している。

ieren201409

 米国経済は順調に回復が進んでおり、FRBは2014年10月、量的緩和策の終了を宣言し、これまで行ってきた国債購入を停止した。市場の注目はFRBがいつ利上げを行うのかという点にシフトしている。

 FRBは、金利を引き上げるまでの期間について、以前は「相当な期間を置く」と表現していた。これは一般的に6カ月先と認識されている。
 その理由は、2004年1月のFOMCにおいて、当時のグリーンスパン議長が「相当な期間」から「忍耐強く」に変更し、その後5月に「忍耐強く」を削除、6月に利上げを実施したからである。つまり、「忍耐強く」に変更されると約6カ月後に利上げが実施される可能性が高くなり、この文言が削除されるとさらに利上げが近いという共通認識ができ上がっている。

 2014年12月のFOMCでは、「相当な期間」という記述は残ったものの、「忍耐強く」待つという表現に切り替わった。今回、「忍耐強く」という表現が削除されたことで、利上げが近いことが示唆される。市場では6月に利上げを実施するという予想も多い。
 ただ、イエレン議長は、今回の表現は「利上げの時期を決めたことを意味しない」とも説明しており、市場で利上げの時期が特定されてしまうことを避けている。利上げが近いことは間違いないが、政策的なフリーハンドを残しておきたいということだろう。

 米国経済は基本的に順調だが、原油価格の下落などによってインフレ率が低下しており、景気が足踏みする兆候も出ている。また米国の株価がこれまで堅調に上昇してたことから、利上げの幅が大きいと市場に冷や水を浴びせてしまう可能性もある。慎重派はこうした部分を懸念しており、利上げのタイミングはより後にした方がよいと考えている。

 だが、利上げの時期を後にすればするほど、適切なタイミングを選択するのが難しくなるのも事実である。市場関係者の一部からは、予定通り6月に利上げを行うものの、利上げの幅を可能な限り縮小し、追加利上げのタイミングを後ろにシフトさせるのではないかとの予測も出ている。

 6月に利上げがあるのか断言することはできないが、近いタイミングで利上げに踏み切る可能性が高くなったことだけは間違いない。

 - 経済 , , ,

  関連記事

saiteichingin
最低賃金引き上げの議論が始まる。だが経営側は以前として慎重姿勢

 最低賃金の引き上げに関する議論が政府内で始まった。厚生労働省は最低賃金の目安を …

skymark02
日本初のLCCだったはずのスカイマークが、LCCとの競争で経営難の皮肉

 国内航空3位のスカイマークの経営が悪化している。格安航空会社(LCC)との競争 …

foxconn
中国の鴻海で組合代表者の自由選挙を実施。グローバルなモノの流れが変化する?

 アップルからiPhoneなどの製造を一手に引き受ける中国のフォックスコン社(台 …

mujinheli
欧州でヘリの自動操縦デモを実施。飛行機やバスの無人化はもうすぐそこまで来ている

 欧州のヘリコプター・メーカーであるユーロヘリコプターは4月12日、完全に無人で …

nichigin04
マイナス金利の影響がじわじわと消費者に波及。投信手数料引き上げや年金減額も

 マイナス金利の消費者への転嫁がじわじわと進んでいる。普通預金の口座にマイナス金 …

gekyutoki
GEが家電部門を売却交渉。金融部門の分離に続いて、インフラ事業への集中が加速

 スウェーデンに本社を置く、欧州の家電大手エレクトロラックスは2014年8月14 …

imfsdr
IMFが人民元のSDR採用を正式決定。猶予期間の設定で人民元改革を要請

 IMF(国際通貨基金)は2015年11月30日、特別引き出し件(SDR)に中国 …

Cambodia
最近のアジアへの移住ブーム。以前とはだいぶ様子が違ってきている

 アベノミクスが効果を上げてきていることから、日本の将来を楽観視する声も聞こえ始 …

bananki
FRBが失業率ターゲットを導入。とうとう出口戦略が見えてきた?

 米連邦準備制度理事会(FRB)は12日、連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し …

abe5gatsukeizai
萎む成長戦略。最高裁判断まで出ている薬のネット販売解禁が規制緩和の目玉だって?

 アベノミクスの要として市場から多くの期待を集めていた成長戦略の雲行きが怪しくな …