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フランスの国策原子力企業アレバが経営危機。中国からの資本参加も検討?

 

 経営危機に陥っているフランスの国営原子力企業アレバ社に対する中国の資本参加が取り沙汰されている。もし実現すると、これまで先進各国が独占してきた原子力産業に中国が大きな足がかりを得ることになる。

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 アレバ社は、フランス政府がほとんどの株式を所有する国営原子力企業である。原子力プラント部門を中心に、再処理事業や発送電部門など、原子力に関するあらゆる分野をカバーする総合企業である。福島第一原発の事故の際には、セシウムの除染装置を日本に売り込みに来たことでも知られている(同装置は結局うまく稼働せず廃棄となった)。

 だが、全世界的に原子力需要が低迷する中、受注の獲得に苦労しており、同社は業績不振が続いている。福島第一原発の事故によって原発建設が低迷したことや、ウラン価格の下落などもこれに拍車をかける形となった。決定的となったのが、フィンランドで建設中のオルキルオト原発である。
 オルキルオト原発3号機は、アレバ社が開発した最新鋭の原子炉EPRを採用しているが、設計の不具合や施工事業者とのトラブルなどが発生し、納期が大幅に遅れている。このため、2014年通期の決算は、約48億ユーロ(約6240億円)という巨額の赤字を計上する結果となった。これで同社の赤字は4期連続になる。

 アレバ社は国営企業なので、本来であれば政府がこれを全面支援するのスジということになる。だがフランスはドイツと異なり、財政難が続いており、政府側に救済の余力がない。このため、2014年に実施されたプジョー・シトロエン・グループの救済と同様、政府と中国企業が共同で株式を引き受け、必要な資本を調達するというプランが急浮上していると、仏メディアは報じている。

 中国はこのほか、英国の原発プロジェクトに過半数の出資を行うなど、欧州各国の原子力産業の買収に乗り出している。世界でも最大級の原子力企業であるアレバへの出資が実現すると、原子力産業における中国の存在感は極めて大きなものとなるだろう。

 一方、別な見方もできる。これまで原子力産業は核開発と密接に結びついており、安全保障上重要な産業であった。だが今では核技術は完全にコモディティ化し、北朝鮮のような国でも核兵器を開発できるまでに一般化してしまった。そうなってくると、原子力産業の付加価値は大きく低下することになり、新興国である中国に売却してしまった方が得策という考え方も成立する。
 アレバ社の救済がどのような形でまとまるのかによって、今後の原子力産業の方向性は大きく変わることになるだろう。

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